NZD/USDは金曜日に0.5740近辺で推移し、セッションでは0.28%安となった。米金融政策が引き締め的な状態を維持するとの見方から米ドルが底堅く、NZD/USDは3日続落となる公算が大きい。4月以来の安値圏での推移が続いた。
イスラエルとヒズボラが金曜午後から停戦に合意したとロイターが報じ、米国とカタールの交渉担当者が関与し、イランの支持も得られたことで、リスク選好は一時的に改善した。ただ、FRB(米連邦準備制度理事会)のタカ派姿勢に支えられ、市場の米ドル志向は根強く、為替の反応は限定的だった。今週公表された見通しでは年末のFF金利が3月時点の3.4%から3.8%へ引き上げられ、追加利上げの可能性が残された。別途、CNNはJD・バンス米副大統領がイランとのスイスでの協議を中止したと伝えた一方、イランは「戦争終結に向けた米国との合意はデジタルで署名された」と説明した。ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は政策金利(OCR)を年末にかけて概ね2.85%と見込むが、NZドル(キウイ)を下支えする効果は限定的だった。
Fed Policy Divergence Keeps Pressure On NZD/USD
FRBの強硬なスタンスを踏まえると、今後数週間は米ドル高が引き続き最大の焦点になるとみられる。年末FF金利を3.8%とする最新予測は、キウイを含む多くの通貨に対して米ドルに大きな金利優位をもたらす。こうした金融政策の方向性の違いこそが、NZD/USDの重しとして作用し続ける主因と考えられる。
NZD/USDの続落、または上値が限定される局面で収益機会を狙うデリバティブ戦略を検討している。7月・8月満期のプットオプションを買う戦略は妥当とみられる。特に、米国の5月インフレ率がしぶとく3.5%となったことで、FRBの追加利上げ観測が補強された。テクニカル面では4月安値付近の0.5720を重要水準として注視しており、これを明確に割り込めば、追加の売りを誘発する可能性がある。
RBNZ Outlook And Geopolitical Developments
RBNZが年末にかけて政策金利2.85%を志向する点は支援材料だが、NZドルの下落を反転させるというよりは、下げペースを鈍らせるにとどまる可能性が高い。ニュージーランドのインフレは依然高水準にあるものの、沈静化の兆しも出始めており、RBNZはFRBよりも利上げサイクルの終盤に近いとみられる。この構図は最終的に、NZD/USDに弱気の見方を後押しする。
停戦報道はリスクセンチメントを一時的に押し上げるが、金融政策に主導される基礎的条件を変えるものではない。そのため、NZドルがその後強含む局面は売り場になるとみている。地政学リスク・プレミアムは金利見通しに比べれば影響が小さく、今回の市場ボラティリティの一服は、弱気ポジション構築のコストを抑えたエントリー機会を提供する可能性すらある。
現在の市場環境は、FRBの急速な引き締めがNZD/USDの持続的な下落につながった2022年の相場局面を想起させる。米商品先物取引委員会(CFTC)の最新データでは、大口投機筋がキウイに対して既に相応のネットショートを抱えている。取引が混雑しつつあることは示唆するものの、同時に「下方向が最も抵抗の少ない経路」であることを裏付けてもいる。
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