英ポンドは対円で2日続落し、1カ月超ぶり高値から一段と水準を切り下げ、週次レンジの下限に近づいた。欧州時間序盤のGBP/JPYは214円半ばで推移し、日中で約0.15%安。日本当局による市場介入への警戒が再燃するなか、円買い需要が強まった。USD/JPYが160.00近辺で高止まりする中、円はショートカバーが入りやすい地合いとなっている。ただし、日本経済への懸念やホルムズ海峡を巡る供給途絶リスクがくすぶり、動きには力強さを欠いている。
一方、GBP/JPYの下値は、イスラエル—レバノン停戦を受けた米ドル軟化がポンドを下支えし、一定程度抑えられた。ただ、英中銀(BOE)の追加利上げ観測は後退している。市場は年末までの利上げを25bp(0.25%)1回程度に織り込むにとどまり、ポンド反発余地を制限しうる。加えて、日銀が6月15〜16日の会合で利上げに踏み切るとの見方が強まり、円を下支え。さらに100時間単純移動平均線を下抜けたことで、215.50近辺からの調整継続を示唆する形となった。
Intervention Fears And Volatility Strategies
日本当局の円買い介入への警戒が強まるなか、GBP/JPYは2日連続で下押ししている。USD/JPYが160.00近辺で推移しており、この水準は2024年4月および5月に当局が市場に直接介入した水準でもあるため、市場は再度の介入を意識している。これがポンド円を含む円クロス全般の下押し圧力となっている。
不確実性の高い現状はボラティリティ上昇を示唆しており、オプション戦略が相対的に魅力的とみられる。当社は、GBP/JPYのプット・オプション買いが、さらに下落する局面に備える分かりやすい手段だと考える。日銀会合が1週間強先に控える中、重要イベント前に「円高またはポンド安」に直接ベットできるためだ。
Interest Rate Expectations And Trade Ideas
日銀が6月15〜16日の会合で利上げを行うとの見方は一段と強まりつつある。10年物日本国債利回りが1.0%を明確に上回り、10年超ぶりの水準に達していることが背景にある。国内債券市場はすでに、よりタカ派的な中銀姿勢を織り込み始めていることを示唆する。
一方、ポンド側は上昇材料に乏しい。直近の英国インフレ指標ではCPIが2.3%となり、BOEが積極的に引き締めを進める必要性は低下した。市場は年内の利上げを小幅な25bp(0.25%)1回程度と見込んでおり、ポンドの上値を抑える要因となる。
100時間移動平均線割れというテクニカル面の弱さを踏まえると、ベア・プット・スプレッドは有効な戦略となり得る。213.00近辺への下落で収益機会を狙いつつ、初期コストを抑え、最大損失を限定できるためだ。プットの単純買いよりも保守的なアプローチとなる。
もっとも、円高が常に保証されるわけではない。日本経済への懸念や中東におけるサプライチェーン混乱が続けば、円買いが過度に進みにくい可能性がある。同様に、米ドル軟化はポンドに小幅かつ一時的な下支えを提供している。
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