英ポンドは対米ドルで小幅安となった。新規の英国指標は、最終版サービスPMI(49.3)程度にとどまり、50近辺の水準は「小幅な景気後退」と整合的だ。イングランド銀行(BoE)の発信は強弱が入り混じる一方、ここ数回の取引では利上げ期待がやや強まり、金利スプレッドも安定化し始めている。GBP/USDは方向感に欠け、1.33〜1.35のレンジ内で推移している。
デリバティブ市場は、BoEが6月18日の会合で政策を引き締める可能性を低いと見込む一方、12月までに25bp(0.25%)の利上げをほぼ2回織り込む。テクニカル面ではRSIが50前後に位置し、直近の値動きは1.3450近辺の50日移動平均線周辺に集中している。結果として、1.3300〜1.3500のレンジを明確にブレイクするのを待つ局面となっている。
レンジ相場とデリバティブ市場での機会
英ポンドは対米ドルで膠着しており、6月18日のBoE会合を前に、1.3300〜1.3500のレンジにとどまる公算が大きいとみる。会合まで市場を動かす材料が乏しいため、値動きは抑制されやすい。これは、今後2週間のデリバティブ取引において、特有の戦略環境をもたらす。
直近の経済シグナルが相反しており、BoE内のタカ派・ハト派いずれの主張も支え得る点が不透明感の背景にある。5月のインフレ率は2.8%とやや強めに出て、BoEの目標を大きく上回り、年内利上げ論を後押しした。一方で、最新の雇用統計では失業率が4.5%へ小幅上昇し、BoEに「様子見」の理由を与えている。
低ボラティリティ局面での戦略
明確な方向性が見えないことから、オプションの売り(プレミアム獲得)戦略が有効と考える。具体的には、1.3300のサポート近辺の権利行使価格でプットを売り、1.3500のレジスタンス近辺でコールを売る。材料待ちで相場がレンジ内にとどまるほど、この戦略は収益機会となる。
ボラティリティそのものも、会合前で圧縮されているため別の機会を提供する。GBP/USDの1カ月インプライド・ボラティリティは過去の低水準である約6.5%近辺にあり、市場の警戒感が薄いことを示唆する。6月18日の発表後に大きな値動きを見込むトレーダーにとっては、ストラドルやストラングルの買いコストが相対的に低い局面と言える。
当面は、レンジを明確にブレイクするまで中立スタンスを維持する。日足終値で1.3500を上抜ければ、上昇局面に備えてコール、もしくはコール・スプレッドの買いを検討するシグナルとなる。反対に、1.3300の下限を持続的に割り込む場合は、プット買いのトリガーとなる。
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