米S&Pグローバルの5月サービス業PMI(確報値)は50.9から50.7へ低下し、市場予想(50.9)も下回った。総合PMIは51.5で確定し、予想(51.7)に届かなかった。これを受け、リスクオフ基調のなかで米ドルは下支えされ、米ドル指数(DXY)は週初来高値を更新する99.50近辺で推移した。
リスクセンチメントは中東情勢の再緊迫で一段と悪化した。初期報道では、イランが周辺国への攻撃を再開し、米国は防衛的な攻撃で応じたとされる。米株価指数は軒並み下落し、PMI発表後の下げを拡大。一方、原油は底堅く推移し、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は1バレル=93ドル前後を維持した。DXYも5月高値の99.54に接近しており、この水準を上抜ければ100が視野に入る。
景気減速局面でのディフェンシブな構え
直近の経済シグナルを踏まえると、防御的な姿勢を取るべき局面とみる。最新の2026年5月のISM製造業PMIは48.7へ低下し、工場部門の縮小が2カ月連続となった。サービス部門が底堅さを保っていても、景気全体のモメンタムには警戒が必要であり、広範な株価指数に対するプロテクティブ・プットの活用を検討したい。
商品・安全資産・市場ボラティリティ
地政学リスクが再び商品市場を左右しており、明確な機会が生じている。東欧での紛争継続と中東の緊張再燃を背景に、WTI原油は1バレル=80ドル近辺へ持ち直している。供給要因による価格急騰に備える手段として、エネルギーセクターETFや生産企業に対するコールオプションの購入は合理的なエクスポージャー獲得策と考える。
通貨市場では安全資産志向が鮮明で、慎重姿勢を裏付けている。米ドル指数(DXY)は104を上回って堅調に推移しており、不確実性の高まりのなかで投資家が安全資産を求めていることを示す。ドル高基調は今後も、多国籍企業の収益や新興国資産に下押し圧力を及ぼす可能性がある。
市場の波乱拡大に備えたポジショニングを進めている。CBOEボラティリティ指数(VIX)は13近辺と複数年の低水準で推移しているが、過去をみれば、平穏な局面は地政学ショックで急変し得る。今後数週間でのボラティリティ急騰と株価下落に備える比較的割安なヘッジとして、VIXコールオプションを購入している。
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