金(XAU/USD)は週明け月曜日のアジア早朝取引で約4,535ドルまで下落し、2日続伸に終止符を打った。米国とイランの和平交渉が目立った進展を示さず、地域の緊張が続いていることが背景。イラン当局者は日曜、ロイターに対しワシントンとの協議は継続していると述べたものの、核問題に関する具体的な約束は行われていないという。イラン国会議長で首席交渉官のモハンマド・バーゲル・ガリバフ氏は、合意が「イラン国民の権利」を確保しない限り、テヘランは受け入れないと述べた。外交努力が続く一方、イスラエルはレバノンで地上作戦を拡大し、北部の隣国との脆弱な停戦を破った。
金曜には、米連邦準備制度理事会(FRB)当局者が、中東戦争により既に高水準のインフレが長期化する場合には利上げが必要となる可能性があると示唆した。利息を生まない金にとっては逆風となり得る。市場はまた、来年に向けた追加引き締めを成長が支え得るかどうかの手掛かりとして、金曜発表の米5月雇用統計にも注目している。中央銀行は引き続き金の最大保有主体で、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のデータによれば、2022年には約700億ドル相当の1,136トンを追加し、年間購入量として過去最高を記録。中国、インド、トルコなどが準備を増やした。金は通常、米ドルと米国債と逆相関で動き、リスク資産が上昇する局面では軟化しやすい。
Factors Influencing Gold Prices
金は直近高値から小幅に反落し、市場が相反するシグナルを見極める中で4,535ドル水準を試している。中東の地政学的緊張が金相場の下支え要因となる一方、米ドル高と金利上昇の可能性が当面の逆風として作用している。
現時点で最も重要な要因はFRBのスタンスだろう。最新の2026年4月の消費者物価指数(CPI)は予想を上回る3.9%となり、FRBがタカ派姿勢を維持する根拠を強めた。金利上昇の可能性は、利息を生まない資産である金の保有妙味を相対的に低下させる。
Upcoming Catalysts And Strategic Outlook
今週金曜日、2026年6月5日公表予定の米5月雇用統計は、大きな材料となる見通しだ。市場予想(コンセンサス)18万人を大きく上回る強い雇用者数となれば、高金利に耐え得る景気の強さを示すシグナルとして金価格を押し下げる可能性が高い。逆に弱い結果なら、FRBへの引き締め圧力が和らぎ、金価格が急伸する恐れがある。
こうしたイベントリスクを踏まえると、ボラティリティの大幅な上昇が見込まれる。当社はこれに備え、6月下旬期限のアウト・オブ・ザ・マネーのコールとプットを同時に購入するロング・ストラングルを検討している。この戦略は、雇用統計後にどちらの方向でも急変動が起きた場合の収益機会を狙いつつ、リスクを限定できる。
価格の下値を支える要因として、中央銀行による強い基礎需要も忘れてはならない。WGCは、中央銀行が2026年第1四半期にさらに250トンを準備に積み増したと確認した。こうした継続的な買いは、大きな下落局面が生じても、これら大口機関にとって押し目買いの機会と受け止められやすいことを示唆している。
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