カナダドル下落、第1四半期GDPが横ばいでカナダ中銀の利下げ観測強まる

    by VT Markets
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    May 29, 2026

    カナダ統計局によると、カナダの2026年1〜3月期GDPは前期比横ばいとなり、2025年10〜12月期の0.2%減に続いて伸びが停滞した。年率換算では0.1%減と、市場予想の1.5%増を下回った。四半期末にかけて勢いも弱まり、3月のGDPは前月比で0.1%減少した。

    発表を受け、カナダドルは軟化。USD/CADは当日0.25%上昇し、データ公表直後の反応で1.3820まで上昇した。

    政策見通しと為替への示唆

    カナダ経済が足踏みしていることを踏まえ、年内のカナダ銀行(BoC)の政策金利見通しを修正する。年率換算GDPがマイナスとなった結果は市場の不意を突き、想定されていた1.5%成長とは対照的だ。このサプライズは、成長下支えのための金融緩和を検討するよう中銀に強い圧力をかける。

    今後数週間、カナダドルは米ドルに対して一段安となる地合いにあるとみる。USD/CADは1.3800を上回って推移しており、金利差が米ドル(グリーンバック)優位に傾きやすいことも踏まえると、1.4000水準への明確な上昇余地がある。過去にも、2020年のように景気が相対的に劣後する局面では、同通貨ペアが短期間で大きく上昇し得ることが示されている。

    市場ボラティリティ、ポジショニング、外部リスク

    予想の大幅下振れは、カナダ資産のボラティリティ上昇を見込みやすい明確なシグナルだ。USD/CADオプションの1カ月インプライド・ボラティリティはすでに約7%から8.5%超へ上昇しており、この傾向は続くと見込む。不確実性の高い環境下でリスクを限定しつつ上方向のエクスポージャーを得るため、USD/CADのコールオプション購入を検討している。

    金利デリバティブ市場でも、よりハト派的なBoCを織り込む形へポジションを組み替えている。オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)は、7月会合までに25bp利下げが実施される確率を80%超と織り込んでいる。先週時点で確率が20%未満だったことから大きな変化であり、カナダ短期金利に連動する商品に機会を生み得る。

    最後に、カナダ経済の主要ドライバーである原油価格など外部要因を注視する必要がある。WTI原油は足元で1バレル80ドルを下回って推移しており、世界需要の弱さが意識されて一段安となれば、カナダドル(ルーニー)へのネガティブ・センチメントは増幅される。商品市況の弱さは、カナダドル弱気(ベア)という当社見立てを補強する要因となる。

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