米ドル堅調な米インフレを受けて豪ドル/米ドルは0.7100台半ばへ下落、反発は抑制

    by VT Markets
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    May 29, 2026

    AUD/USDは金曜日、米ドルへの新たな需要を受けて0.7100半ばへとじり安となり、0.7100割れ水準からの反発を伸ばせなかった。この動きは、市場が米・イラン和平合意の可能性に関する報道と停戦継続への疑念を天秤にかける一方、米インフレが3年ぶりの高い伸びに加速してFRBの引き締め観測を強めたことが背景にある。同時に、豪準備銀行(RBA)の6月利上げ観測が後退したことも豪ドルの重しとなった。

    テクニカル面では、4時間足チャートで100期間単純移動平均線(SMA)と3月〜5月上昇局面の23.6%フィボナッチ戻しが重なる0.7180〜0.7185を下抜けた後、上値が抑えられている。勢いはやや下支えされており、RSIは53近辺、MACDラインも小幅プラスだが、上方ブレイクが持続しない限り、今月初旬に付けた4年ぶり高値0.7279を狙うには力不足だ。下値支持は0.7109、その下に0.7056、0.7003が位置し、これらを割り込むと0.6928、さらにサイクル安値近辺の0.6833が視野に入る。

    ドライバーとファンダメンタルズ

    AUD/USDは上値が重く、6月入りを前に0.7150近辺で方向感を欠いている。最大のドライバーは米ドル高であり、どの反発局面も持続しにくい状況が続いている。これは、これまで注視してきた下押し圧力が確認される展開だ。

    今朝発表された4月の米コアPCEデフレーターは前年比2.9%と、予想をわずかに上回った。これにより、7月までの追加利上げを織り込む市場見通しが固まり、米ドルは下支えされている。結果として、金利差は引き続き豪ドルよりも米ドルに優位に働く。

    豪州側では、直近の小売売上高が軟調だったことで、RBAの6月利上げ期待が後退した。市場は長期の据え置きを織り込みつつあり、豪ドルには重い材料となっている。RBAとFRBの政策スタンスの乖離は、当社の取引戦略における主要テーマだ。

    加えて、中国の最新の製造業PMIは拡大域を辛うじて維持したにとどまり、豪州最大の貿易相手国からの需要減速を示唆している。鉄鉱石価格も1トン当たり112ドル近辺まで下落し、直近高値から大きく水準を切り下げた。これらの域外要因も豪ドルの逆風となっている。

    テクニカル戦略とリスク管理

    テクニカルには、0.7185に強い上値抵抗が確認されており、同水準を突破するだけのモメンタムがあるとは見ていない。ファンダメンタルズ環境を踏まえ、0.7100を下回る行使価格のプットオプションを購入し、0.7050のサポート水準への下落に備える戦略を検討している。この戦略は、下落局面の収益機会を狙いつつ、リスクを限定できる。

    もっとも、0.7109のサポート近辺では繰り返し買いが入りやすく、警戒が必要だ。0.7185のレジスタンスを明確に上抜けて定着すれば弱気シナリオは否定され、ショートカバー(ショートスクイーズ)の兆候となり得る。このため、ポジションには同ゾーン直上にタイトなストップロスを設定する。

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