AUD/USDは木曜日、0.7100まで下落した後に持ち直し、0.7150近辺で落ち着いた。豪州の1-3月期民間設備投資が前期比+6.5%と、市場予想(+1.0%)を大きく上回ったことが支えとなった。設備・プラント・機械投資は+18.1%と急伸し、豪統計局(ABS)はデータセンター建設が寄与したと指摘。また、2026-27年度の設備投資見通しは約10%引き上げられた。一方で国内需要は弱く、4月の家計支出は前月比-1.1%と、予想の2倍以上の落ち込みとなった。米国では4月のコアPCEインフレ率が前年比+3.3%で横ばい、前月比は+0.2%と予想(+0.3%)を下回った。総合PCEは+3.8%へ上昇し、2023年5月以来の高水準となった。
市場はPCE発表を受けても大きな織り込み直しには至らず、CME FedWatchでは年末までに少なくとも1回の利上げがあるかどうかが概ね五分五分。米ドルは0.7100近辺を割り込めなかった。テクニカル面では日足50期間EMAが0.7100付近に位置し同水準が下支え。日足ストキャスRSIは買われ過ぎ圏から低下に転じつつあり、上値抵抗は月初来高値の0.7300近辺に残る。当面は、日曜の中国NBS PMI、月曜のパウエルFRB議長発言、水曜の豪1-3月期GDP、金曜の米雇用統計(NFP)へ注目が移る。
AUD/USD Support and Investment Flows
豪ドルは0.7100近辺の重要なサポートを維持しているとみており、今週も同水準は堅さを示した。この底堅さは、消費者が明確に腰を引く局面でも無視できない企業投資の急増に支えられている。強弱まちまちのデータは豪準備銀行(RBA)を当面様子見姿勢にとどめる可能性が高く、通貨にとっての利回り面の下支え(イールド・フロア)になり得る。
牽引役はデータセンター投資のブームで、1-3月期の設備投資を前期比+6.5%へ一気に押し上げた。直近の業界レポートでも、豪州のデータセンター市場は年率5%超で拡大する見通しが示され、シドニーはAPAC地域でトップ5の拠点になったとされる。こうした長期の投資サイクルは構造的な追い風であり、市場はその価値を十分に織り込めていないと考える。
U.S. Inflation, Event Risk, and Trading Strategies
一方、米国側ではインフレがFRBの手を強く縛る状況ではなく、最新のコアPCE(+3.3%)は過去数年のピークからは大きく低下している。CME FedWatchでも年内追加利上げの確率は五分五分で、市場が米ドルの明確な材料を欠いていることを示す。したがって、期待の方向性を変える焦点は来週の雇用統計(NFP)に移る。
0.7100の堅いサポートと重要イベントを控える状況を踏まえ、想定されるレンジ内の振れ(チョップ)を狙うオプション戦略を検討している。来週の豪GDPと米雇用指標を前に、1週間物のインプライド・ボラティリティはすでに9.5%へ上昇している。ストラドルやストラングルの購入は、現行レンジからのブレイクの可能性に備える手段になり得る。
方向性を狙う場合、短期のロングでは0.7100を重要な分岐点(ライン・イン・ザ・サンド)としている。日足終値で同水準を割り込めば、0.7000方向への急速な下落につながる可能性が高い。上値目標は0.7250とサイクル高値の0.7300近辺を維持し、新たな強気材料がない限りは戻り局面での売りを検討したい。
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