USD/JPYは160円にじりじりと接近。値動きは原油よりも債券利回り格差の拡大に左右されているとの見方が示された。サポートは158.70円、レジスタンスは160.70円とされ、2年米国債(UST)/日本国債(JGB)スプレッドは270bpへ再拡大し、11月25日付近の過去ピークに紐づく水準と指摘された。こうした環境下では、相対的な利回りが優先され、円は上値の重い展開が続いている。
市場では、日銀が6月に25bpの利上げを実施し、6月16日に政策金利を1.0%へ引き上げる(FOMCの1日前)との織り込みが進んでいる。USD/JPYは、4月下旬の介入水準である160.72円から1%以内で推移しているとされ、前回の介入コストは670億ドルと参照された。過去3週間では、USDプットに対するJPYコールのコストが-1.67から-1.07へ低下したとも報告された。
利回り格差と介入警戒
USD/JPYは160円水準に向けてじり高となっている。上昇は米日金利差の拡大が主因で、2年物スプレッドは足元で約425bpに位置する。現時点では、この金利差が原油価格の変動よりも円相場への影響力を持っている。
また、当局が2024年4月に大規模介入を実施したゾーンに極めて近い水準で取引されており、トレーダーにとって重要な過去の目印となっている。財務省による「過度な変動」への警戒発言が示す通り、当局は強い警戒姿勢にあるとみられ、介入に踏み切った場合には急激な下落(円高)となるリスクが大きい。
オプション価格と政策の方向性の乖離
オプション市場の観点では、急な円高に備えるヘッジコストがここ数週間で低下している。これは、市場が足元の介入リスクを過小評価している可能性を示唆し、取引機会になり得る。相対的に割安なJPYコールやUSDプットの購入は、当局のサプライズ行動に備える戦術的なポジション取りとなり得る。
市場は日銀が6月16日の会合で小幅な25bp利上げを実施する可能性を概ね織り込んでいる。ただし、先週の米インフレ指標が市場予想をやや上回る前年比3.1%となったこともあり、FRBのタカ派スタンスが相対的に目立つ。こうしたファンダメンタルズの乖離はUSD/JPYの上昇圧力を維持しやすく、市場のモメンタムと当局の介入警戒が緊張感を高める構図となりそうだ。
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