ブレント原油、96ドルの支持線を試す ソシエテ・ジェネラルがホルムズ海峡の再開シナリオとボラティリティ主導の価格リスクを警告

    by VT Markets
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    May 27, 2026

    ソシエテ・ジェネラルのコモディティ・チームによると、ブレント原油は1月以来初めて50日移動平均線を下回り、先週にかけて約113ドル近辺で「戻り高値」を形成した後、足元では96ドル近辺のサポートを試す展開となっている。仮にこの96ドルの「下値の床」が割り込まれれば、同行は次のテクニカル水準として、3月以降に引かれる上昇トレンドライン(約91~90ドル)と、その先の86ドルを想定しており、下落トレンドが一段と深まる余地があるという。

    同チームは、短期の方向性はホルムズ海峡の再開通を巡る行方に左右されると指摘。6月上旬の早期再開通シナリオでは、年末にかけてブレントは1バレル当たり約85ドルへ緩やかに低下すると予測する一方、決着が遅れる場合は一時的に150~160ドル程度まで急騰する可能性があるとみる。低確率ながら年末まで通航が滞るケースでは、200ドル超もあり得るとしている。

    主要テクニカル水準と短期見通し

    市場の神経質さがうかがえる。ブレント原油は1月以来初めて50日移動平均線を割り込んだ。足元で試されている1バレル当たり96ドル前後のサポートは、向こう数週間の相場を占ううえで重要だ。この水準を維持できなければ、追加の売り圧力を招きやすい。

    96ドルのサポートが割れた場合、90~91ドル近辺の上昇トレンドラインまで下押しする展開が視野に入る。ホルムズ海峡が6月上旬に早期再開通となれば、この弱気見通しを補強し、年末にかけて85ドル程度へ段階的に下げる可能性が高い。現時点の外交面の観測を踏まえると、これが最も可能性の高いシナリオだとしている。

    上振れの極端リスクとトレード戦略

    もっとも、ホルムズ海峡を巡る緊張が高まれば、価格が急騰し得る「極端な上振れリスク」も織り込む必要がある。CBOE原油ボラティリティ指数(OVX)はすでに52へ急上昇しており、深い不確実性を反映して1日当たり4%超の変動を見込む水準となっている。これは2022年の供給ショック以来の強い警戒感だ。

    混乱が現在、日量約2,100万バレル近い規模に影響している状況では、単純なショートポジションは極めてリスクが高い。方向性にかかわらず大きな値動きから利益を得るデリバティブ戦略が、より妥当なアプローチだとみる。7月限を対象としたロング・ストラドルのようなオプション戦略であれば、交渉決裂や突然の合意といった局面での急変を捉え得る。

    地政学リスクが再燃した過去の局面と同様、見出し一つで価格が激しく反転し得る。2019年のドローン攻撃では、ブレントが1日の取引で約15%上昇した。150ドルへの急騰可能性を無視するトレーダーは、直近の歴史を軽視していると言える。

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