AUD/JPYは、アジア時間にかけて114.35近辺(約2週間ぶり高値)まで小幅に上昇した後、豪インフレ指標の鈍化を受けて日中は売りが優勢となった。クロスは114.00を再び下回り、2日続伸は一服した公算が大きい。ただし、豪州の政策見通しと円の下支え要因を市場が秤にかける中、下げは限定的だった。
豪統計局(ABS)のデータによると、総合CPIは3月の前年比4.6%から4月は4.2%へ鈍化した。一方で、同水準はRBAの目標レンジ(2〜3%)を依然として上回っており、8月会合での追加利上げ観測が残る。円は、当局による通貨下支えの可能性が改めて取り沙汰されたことが支えとなった一方、中東情勢に伴うエネルギー供給混乱の長期化がもたらし得る景気への負荷が、円の持続的な上昇期待を抑制した。あわせて、今月上旬につけたマルチディケード高値の114.70〜114.75近辺で天井を打ったかどうかにも関心が向いた。
Australian Inflation Data And AUD/JPY Price Action
AUD/JPYは114.35近辺の2週間ぶり高値に触れた後、日中は売りが出ている。背景には、2026年4月の豪消費者インフレ率が3.8%と、低下基調ながらもRBAの目標を大きく上回ったことがある。RBAの政策金利(キャッシュレート)が4.35%で据え置かれているなか、豪ドルの基調的な下支えはなお強い。
Derivative Strategies And Policy Divergence
デリバティブ取引の観点では、豪ドル高・円安という環境は押し目買いが意識されやすい。今後数週間、AUD/JPYのアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)プットの売りは有効な戦略となり得る。この手法は、下値余地が限定的で、調整局面ではサポートが入りやすいとの見立てに基づきプレミアム獲得を狙うものだ。
一方、円は当局の為替介入観測(前回は2025年末)を背景に一定の買い材料を得ている。しかし、日銀の政策金利が0.1%にとどまる中、金利差は依然として極めて大きく、円高への積極的なポジション構築を抑制しやすい。このファンダメンタルズの格差は、AUD/JPYにとって強い追い風となるはずだ。
したがって、113.50近辺への調整局面は強気のデリバティブ・ポジションを構築する好機とみる。最も抵抗の少ない方向は上方向であり、小幅な押しを待ってプットを売る、またはブル・コール・スプレッドを組成する戦略が妥当だ。これにより、想定以上の調整が生じた場合のリスクを管理しつつ、さらなる上昇に備えたポジショニングが可能となる。
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