AUD/USDは前日比0.5%超上昇した後、火曜日の欧州時間に0.7160前後へと小幅に軟化した。日足では依然としてレクタングル(矩形)パターン内で推移しており、買い手・売り手いずれもモメンタムを確保できていないことから、持ち合い局面を示唆する。9日EMAをわずかに下回る一方、50日EMAは上回っており、短期的なバイアスは概ね中立。14日RSIは買われ過ぎ水準から低下した後、50近辺にあり、方向感の乏しい値動きという見立てを補強している。
当面の上値抵抗は9日EMAの0.7163。これを上抜ければ、レンジ上限に近い0.7270付近への上伸余地が意識される。さらに上では、5月6日の高値であり2022年6月以来の高水準となる0.7277が節目となる。一方、上昇が抑えられる場合は、50日EMAの0.7118に注目が移り、次のサポートは矩形下限の0.7080近辺。これを割り込めば、3月30日に付けた4カ月安値の0.6833が視野に入る可能性がある。
ファンダメンタル要因と市場センチメント
AUD/USDは方向感の乏しいレンジ局面にあり、足元では0.6850近辺で推移している。市場は持ち合いを続けており、買い手・売り手のいずれからも明確な方向性の押し出しが見られない。材料待ちの様相が強く、市場の迷いを示している。
豪州のファンダメンタルズは豪ドルの下支え要因となっている。豪州の最新の四半期CPIは3.8%となり、豪準備銀行(RBA)の目標レンジを依然として上回った。インフレの粘着性が意識されることで、RBAが近く利下げに踏み切る可能性は低く、豪ドルの支援材料となる。
加えて、豪州経済の重要なドライバーである商品市況は安定している。鉄鉱石価格は底堅い需要を背景に1トン当たり110ドル超を維持しており、通貨の下値を固め、当面は大きな売りを抑制する要因となっている。
一方、米国側のシグナルはまちまちで、市場の迷いを深めている。直近の米雇用統計では雇用者数が21万人増と堅調だったものの、賃金上昇は鈍化し、インフレ懸念の一部が後退した。これを受け、先物市場では9月までにFRBが利下げに踏み切る確率を概ね50%程度と織り込み、米ドルは明確な方向性を欠いている。
取引上の示唆と重要水準
レンジがタイトな一方、方向性が定まれば急変動が起こり得る局面であることから、オプション戦略が有効と考えられる。権利行使価格を0.6850近辺に設定し、コールとプットを同時に買うロング・ストラドルは、今後数週間の満期までに上下いずれかへ大きくブレイクした場合に収益機会を得やすい。
ブレイクアウトを狙う場合は、トレンド転換を確認するための主要水準に注目している。0.6900のレジスタンスを明確に上抜けて推移すれば、ロング構築のシグナルとなる。逆に、0.6800のサポートを決定的に割り込めば、売り手優勢を示すサインとなる。
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