EUR/JPYは2日連続で上昇し、月曜のアジア時間は184.90円近辺で推移した。クロスは9日指数移動平均線(EMA:直近の値動きにより大きな比重を置く移動平均)と50日EMAを上回って推移しており、いずれも184円台半ばに集中している。これは近い価格帯で買いが入りやすい水準(需要ゾーン)を示す。勢いを示す指標も落ち着いている。14日相対力指数(RSI:買われ過ぎ・売られ過ぎを示す指標)は50付近で、中立的な状態を示す。移動平均線を上回る限り、上方向の余地も残る。
もっとも、日足では依然として下降チャネル(下向きの価格帯の枠)内にあり、反発があっても大きな流れは下向きだ。上値の目安はチャネル上限の185.10円近辺で、ここを明確に上抜ければ、4月17日に付けた過去最高値187.95円が視野に入る。下値は50日EMAの184.85円、その次に9日EMAの184.79円が意識される。両方を下回れば、3月16日の3カ月安値181.87円、続いて2月12日の5カ月安値180.81円が目標になりやすい。
Technical Decision Point Near Key Levels
EUR/JPYは184.90円前後で推移しており、重要な分岐点にある。短期的には主要な移動平均線を維持して底堅さが見られる一方、より大きな枠組みでは下降チャネルにとどまる。短期の買い圧力と、続く下落基調がせめぎ合っている状態だ。
注目は185.10円で、ここはチャネル上限に当たる。先週発表されたユーロ圏のインフレ率は4月が2.6%と市場予想をやや上回り、短期的にユーロを支える材料になり得る。日足終値で185.10円を上回れば、上昇に備える手段としてコールオプション(将来、あらかじめ決めた価格で買う権利)の購入を検討し、目標は4月高値の187.95円近辺とする。
Trading Strategy and Volatility Outlook
一方、185.10円を突破できず、184.79円のサポート(下値の目安)を下回れば、下落基調が続くサインになりやすい。日銀の5月会合の議事要旨では、政策正常化(金融緩和を縮小し金利などを通常状態に戻すこと)を早める議論が強まっていることが示され、今後数週間で円高材料となる可能性がある。下抜けとなれば、プットオプション(将来、あらかじめ決めた価格で売る権利)を購入し、まずは3月安値181.87円を目標とする。
RSIが50付近にあることは、現時点で上にも下にも強い勢いがないことを示す。1カ月物EUR/JPYオプションのインプライド・ボラティリティ(市場が織り込む将来の変動率)は8.5%程度で、方向感の乏しさを反映している。このため、チャネル上限の抵抗線、または移動平均線の支持帯のどちらかを明確に抜けるまで、取引は小さめの規模にとどめる。