GBP/JPYは2日続落し、直近3セッションすべてで下落した。212.00を割り込み、金曜のアジア時間には約1週間半ぶりの安値を付け、100日単純移動平均線(SMA、過去100日間の終値の平均を線で示した指標)を下回って推移した。
背景には、英国の政治混乱を受けた英ポンド安がある。ウェス・ストリーティング保健相は、公衆衛生政策と予算配分を巡る対立を理由に木曜に辞任。キア・スターマー首相は、先週の地方選での労働党敗北を受け、辞任を求める声に直面した。
円高と地政学リスク
日本円は、地政学的な不透明感の継続を受けて下支えされた。一方で、中東情勢の緊張に伴う景気リスク懸念があり、買いはやや抑えられた。
日本の企業物価指数(PPI、企業間で取引される財の価格動向を示す指標)は4月に前年比4.9%上昇。発表では、イラン戦争に伴う原油高や輸入コスト上昇が押し上げ要因とされた。
米ドル高に対して円安が進む局面では、日本当局が再び円安抑制の行動に出る可能性が意識され、市場の注目点となった。テクニカル面では、100日SMAを下回る推移が下落圧力を維持しており、新たな主要経済指標が出ない限り、戻りは弱含みやすいとみられた。
テクニカル水準と取引計画
政治的不確実性を踏まえると、オプション(一定の期日までに、あらかじめ決めた価格で売買する権利)を使って弱気見通しを表現するのは有効だ。GBP/JPYのプット・オプション(下落時に利益を狙える売る権利)を買えば、下落で利益を狙いつつ、損失は支払ったプレミアム(オプション料)に限定できる。2022年の英国政治危機時のように、この通貨ペアでは変動が大きくなる局面があり、適切なポジションを取れれば機会になり得る。