米ドル指数(DXY)は98.80近辺まで上昇し、2週間ぶりの高値を付けた。4月の米小売売上高が前月比0.5%増となり、米景気の底堅さが意識されたためだ。さらに、スティーブン・ミラン氏が米連邦準備制度理事会(FRB、米国の中央銀行)の理事を辞任する意向を示したとの報道を受け、次期議長にケビン・ウォーシュ氏が就く可能性が意識され、ドル買いの支えとなった。
EUR/USDは1.1670近辺まで下落した。米国債利回り(米国政府が発行する債券の利回り)が上昇し、ドル需要が広がったことでユーロが押し下げられた。GBP/USDは1.3400近辺まで下落し、1カ月ぶりの安値。ドルは英ポンドに対して特に強かった。
市場環境の転換
USD/JPYは158.30近辺まで上昇し、2週間ぶりの高値となった。米インフレ指標が強めに出たことで日米金利差(米国と日本の金利の差)が拡大し、円売り・ドル買いが進んだ。AUD/USDは0.7220近辺まで下落。トランプ氏と習近平氏が経済協力の拡大、中国の対外投資拡大、米国産農産物の中国による購入増について協議したとの報道が伝わった。
WTI(米国産の代表的な原油先物)は1バレル=97ドル近辺で推移。ホルムズ海峡(中東の主要な原油輸送ルート)と中東情勢を市場が注視する中、トランプ氏と習氏が「海峡は開放されるべきだ」との認識で一致したとの報道が材料視された。金(ゴールド)は4,660ドル近辺まで下落。米金利上昇と金融引き締め観測(利上げが続くとの見方)が強まり、利息を生まない資産(利回りがない資産)である金の需要が弱まった。
5月15日(金)発表予定の主な指標は、フランス4月消費者物価指数(CPI、物価の動きを示す指標:EU基準の前年同月比・前年同月比)、米5月NY連銀製造業景況指数(ニューヨーク州の製造業の景況感を示す指標)、米4月鉱工業生産(工場などの生産活動を示す指標、前月比)。