USD/CHFは木曜日、米国の堅調な経済指標を受けて米ドル買いが強まり、0.7830近辺へ上昇した。上昇率は0.15%。市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)が早期に利下げ(金融緩和)を始めるとの見方が後退した。
米小売売上高は4月に前月比0.5%増となり、市場予想と一致した。3月は同1.6%増。借入金利(ローンやクレジットの金利)が高い状況でも、消費が底堅いことを示した。
米卸売物価指数が急伸
米卸売物価指数(PPI:企業が販売する段階の価格の動きで、インフレの先行指標になりやすい)では、4月の物価が前月比1.4%上昇した。生産者物価の前年比上昇率は6%に加速し、3年超で最高となった。
米国債利回り(米国債の利回りで、金利水準の目安)は水曜日に上昇し、木曜日はやや低下したものの、ドルを下支えした。市場では利下げ回数の見通しが減り、「金利は高止まりしやすい」との見方が強まった。
ホワイトハウス高官は、ドナルド・トランプ大統領と習近平国家主席の会談が前向きに受け止められたと述べた。協議では経済協力が議題となり、中国での米企業の事業機会拡大や、中国による米農産物の購入増の可能性が含まれた。
カンザスシティ連銀のジェフリー・シュミッド総裁は、根強いインフレが景気にとって最大のリスクだと述べた。景気は底堅く、労働市場(雇用の状況)も機能している一方、エネルギー価格の上昇が家計と企業の重荷になっていると指摘した。
市場はFRB見通しを修正
米連邦基金先物(FRBの政策金利見通しを反映しやすい先物)では値動きの大きさが増している。金利が「より長く高い水準にとどまる」リスクに備えるためのオプション(将来、決められた条件で売買できる権利)のコストが上昇している。12月2026年限のSOFR先物(担保付き翌日物資金調達金利を基準にした金利先物)では、インプライド・ボラティリティ(市場が織り込む将来の変動の大きさ)がこの1か月で約15%上昇した。これは、はっきりした方向性に賭けるより、不確実性の継続に備える局面だとの見方を示している。