米ドル/スイスフランは0.7800台を維持 米インフレ指標の上振れ・米金利上昇・中東情勢緊迫化でドル高に

    by VT Markets
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    May 13, 2026

    USD/CHFは水曜日、前週に0.7760前後から反発した後、0.7800を上回る水準を維持した。米国債利回り(米国債の利率。上昇は一般にドル買いの材料)上昇と、中東情勢を背景としたリスク回避(投資家が安全資産を選びやすい状態)の流れが米ドルを支えた。

    火曜日発表の米消費者物価指数(CPI:消費者が買う品目の物価の動き。インフレ指標)を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利下げ観測が後退した。4月CPIは前年比3.8%と、市場予想の3.7%を上回り、2023年5月以来の高水準となった。

    インフレ上振れと利回りが下支え

    食品とエネルギーを除いたコアCPI(物価の一時的な変動を受けやすい項目を除き、基調的な物価をみる指標)は2.8%に上昇し、市場予想の2.7%を上回った。これはFRBが重視する2%目標も上回る水準。先物市場(将来の取引価格を織り込む市場)では金融政策が引き締め方向に寄るとの見方が強まり、利回り上昇とドル高につながった。

    この後、4月の米生産者物価指数(PPI:企業が仕入れる段階の物価。インフレの先行材料)が発表予定。さらに、米国のドナルド・トランプ大統領と中国の習近平国家主席の会談も注目されている。議題にはイラン、米中貿易、レアアース(希土類。電池やモーターなどに使う重要資源)、台湾が含まれる見通しだ。

    中東では状況に大きな変化はなく、トランプ氏と習氏の会談前に新たな動きが出る可能性は低いとみられていた。ホルムズ海峡は閉鎖されたままで、原油は1バレル=100ドル近辺を維持し、投資家のリスク選好(リスク資産を買いやすい状態)を抑えた。

    金利見通しと取引への影響

    この変化は金利見通しを大きく変えた。金利はデリバティブ(先物やオプションなど、別の資産価格に連動する金融商品)の価格に直結する重要要因だ。昨年は追加利上げへの警戒が強かった一方、現在はFF金利先物(政策金利の見通しを反映する先物)で第3四半期末までの利下げ確率が75%と示されている。金融引き締め(利上げなどで資金繰りを締める政策)局面からの大きな転換だ。

    USD/CHFをみるトレーダーにとって、ドルが強かった2025年の環境とは前提が変わる。金利差(米国とスイスの金利差)が縮小すると見込まれるため、ドル安に有利な戦略を検討したい。オプション(一定価格で売買する権利)では、USD/CHFのプット(売る権利)を買い、現状0.8150近辺からの下落に備える選択肢がある。

    また、2025年の相場を特徴づけた地政学リスク・プレミアム(地政学不安に伴う上乗せ分)は後退した。かつてはホルムズ海峡閉鎖で原油が1バレル=100ドルに迫ったが、その状況は昨年後半に解消。現在のWTI原油(米国産原油の代表指標)は1バレル=78ドル前後で落ち着いており、市場の不安材料は一つ減っている。

    その結果、市場の変動率は2025年の中東緊張時に比べ大きく低下した。VIX指数(株式市場の想定変動率。高いほど不安が強い)は足元で13近辺と低水準で、当時みられた20超の水準から落ち着いた。オプションのプレミアム(オプションの値段)を売る取引の魅力は増す一方、低変動の中では突発的なショックが相場に与える影響が相対的に大きくなり得る点には注意が必要だ。

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