日本のCFTC(米商品先物取引委員会)データによると、円(JPY)の非商業部門(ヘッジ目的ではなく投機で取引する大口投資家)のネットポジションは、-10.21万枚から-6.17万枚へ改善した。
ネットポジション(買い建てと売り建ての差し引き)は依然マイナス(売り越し)だが、前回より売り越し幅が縮小している。
投機筋のポジション変化
円安で利益を狙う「円売り」の投機が大きく減っており、ネットの円ショート(円の売り持ち)は約4割縮小した。これは2025年10-12月期(第4四半期)以来の大きな週次の変化で、大口投機家が円安見通しのポジションを急いで閉じていることを示す。
背景には、日本銀行が最近、円安への対応姿勢を強めたと受け止められている点がある。市場では追加の金融引き締め(利上げや金融緩和の縮小)観測が出ている。さらに、2026年4月の日本のコアインフレ率(生鮮食品の影響を除いた物価上昇率)は2.7%と高止まりし、中銀に政策対応を迫る材料になっている。一方で米国の経済指標にはやや減速の兆しがみられ、ドルの強さが弱まったことも円売りを抑える要因となった。
チャート面では、米ドル/円(USD/JPY)が165円を上回って上昇を維持できなかった動きと一致する。165円は心理的な節目(投資家が意識しやすい水準)で、上値の抵抗線(上昇が止まりやすい価格帯)として意識されやすい。2025年10月にも、当局の強い警告の前に投機筋がショートを買い戻す動きがみられ、その後、円は急騰したが、上昇は一時的だった。