WTIは金曜日に2.49%下落して92.47ドルとなり、週間では7.39%超の下げとなる見通しだった。米国とイランの合意観測や、ホルムズ海峡(ペルシャ湾の出口にある要衝の海峡で、原油輸送の大動脈)への注目が背景にあった。
市場は、米国とイランが夜間に交戦したとの報道を追う一方、ワシントンが「14項目の覚書」(交渉条件を整理した文書)に対するテヘランの回答を待っている状況も材料視した。ロイターによると、取引の焦点は戦況を巡る見出しと、ホルムズ海峡の再開(航行の安全確保・封鎖懸念の後退)にあった。
ベーカー・ヒューズ(米油田サービス企業の統計)によれば、米国の掘削業者は石油・ガスのリグ(掘削設備)を3週連続で増やした。総数は1基増の548基だったが、前年同期比では30基減(5%減)となった。
米国指標では、4月の非農業部門雇用者数(農業以外の雇用者数の増減を示す統計)が11.5万人増となり、市場予想の6.2万人増を上回った。ミシガン大学の消費者信頼感指数(家計の景況感を測る調査)は5月に過去最低へ低下し、ガソリン価格の高止まりへの懸念が重しとなった。
テクニカル面では、WTIは91.98ドル付近の単純移動平均線(一定期間の価格平均を線で示し、相場の方向感をみる指標)の集中帯を上回って推移し、14日RSI(相対力指数。買われ過ぎ・売られ過ぎを測るオシレーター指標)は48付近だった。下値支持(サポート)は92.00〜92.50ドル、次いで89.00ドル、80.82ドル近辺が意識され、紛争が激化すれば100ドル超への上振れも想定された。