英ポンド、1.2550近辺で伸び悩み 米雇用統計の堅調さと英インフレでドル高、ボラティリティ上昇

    by VT Markets
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    May 8, 2026

    英ポンドは金曜日の欧州時間、主要通貨に対して上昇した。対米ドルでは1.3610近辺まで上げ、上昇率は0.43%となった。

    ポンド高は、リスクの影響を受けやすい資産(株式など、投資家の心理に左右されやすい資産)への需要が堅調だったことが背景。米国とイランの外交的解決への期待が追い風となった。

    リスクセンチメントがポンドを押し上げ

    S&P500先物は、4月分の米雇用統計(非農業部門雇用者数、Nonfarm Payrolls=農業以外の雇用増減を示す重要指標)の発表(GMT12:30)を前に、0.55%高の約7,375。米ドル指数(DXY=主要通貨に対するドルの強さを示す指数)は0.3%安の97.95近辺だった。

    同じ時間帯にGBP/USDは0.25%高の1.3590近辺。英ポンドは大半の通貨を上回ったが、オセアニア通貨(豪ドル、NZドルなど)は例外だった。

    S&P500先物は0.3%高の約7,360とも報じられた。DXYは木曜日の戻り(いったん下げた後の反発)を受け、0.16%安の98.10近辺だった。

    昨年(2025年5月)この時期、リスク選好(リスクオン=投資家がリスクを取りやすい状態)が英ポンドを押し上げ、対米ドルで1.3600を上回った。中東での外交的解決への期待と、米ドル指数の下落が上昇を支えた。当時の焦点は、雇用統計後もポンドが上昇分を維持できるかどうかだった。

    金融政策の違いと取引戦略

    足元では状況が大きく異なり、GBP/USDは1.2550近辺で上値が重い。先週発表された2026年4月の米雇用統計は24万人増と強く、予想を上回ったことで、米連邦準備制度理事会(FRB=米国の中央銀行)が利下げを急がない姿勢を補強した。これを受け、米ドル指数(DXY)は105.50前後まで上昇し、1年前の98近辺から大きく変化している。

    英国の国内要因もポンドの重しとなっている。4月の英CPI(消費者物価指数=物価の上昇率を示す指標)は3.1%と、イングランド銀行(BoE=英国の中央銀行)の目標である2%を上回った。結果としてBoEは今週の会合で政策金利を5.25%に据え置き、利下げが近いとは言いにくい姿勢を示した。高金利の長期化は景気を冷やしやすく、英国経済の先行き不安につながりやすい。

    米国の強い景気と、英国の景気低迷と物価高の同時進行(スタグフレーション懸念=景気が弱いのに物価が上がる状態への不安)という構図を踏まえると、ポンド安で利益を狙う戦略が検討される。たとえば、権利行使価格(ストライク=将来その価格で売買できる価格)が1.2500を下回るプットオプション(売る権利=下落時に価値が上がりやすい)を買うことで、下落への備えや投機的なポジションになり得る。GBP/USD先物を売る(先物=将来の受け渡し価格を今決める取引)方法も、下落トレンドを狙う直接的な手段だ。

    中央銀行の金融政策の方向性の違いは不確実性を高め、値動きが急になりやすい。そのため次回の英国インフレ指標の発表を前に、値動きの大きさ(ボラティリティ=価格変動の大きさ)を利用する戦略も選択肢となる。具体的には、ストラドル(同じ期限・同じ行使価格のコールとプットを同時に買う)やストラングル(同じ期限で行使価格の異なるコールとプットを同時に買う)を購入すれば、上にも下にも大きく動いた場合に利益を狙える。

    2022年の「ミニ予算」(英国での大型減税策を含む財政計画)後の極端な値動きを振り返ると、英ポンドは経済見通しの変化に敏感に反応しやすい。1か月物のGBP/USDオプションのインプライド・ボラティリティ(市場が見込む将来の変動率)は、今週8%を超え、年初の6%近辺から上昇した。市場がより大きな波乱を織り込んでいることを示す。

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