ラボバンクのシニア・マーケット・ストラテジスト、ベンジャミン・ピクトン氏は、豪準備銀行(RBA)が政策金利(キャッシュレート)を25ベーシスポイント(bp、0.01%=1bp)引き上げ、3会合連続で利上げした結果、4.35%になったと述べた。これは、COVID-19(新型コロナ)やウクライナ戦争に伴う供給ショックで到達した前回サイクルの高水準と同じだ。
RBAのミシェル・ブロック総裁は、金融政策は「やや引き締め的(景気を冷やす方向)」だと述べた。原油価格の上昇により、豪州の家計の実質的な購買力が落ち、「国民はより貧しくなった」との認識も示した。
Rba Assumptions And War Impacts
ブロック総裁は、イラン戦争が景気(成長)と物価(インフレ)に与える影響を見極めるため、RBAには利上げをいったん止めて様子を見る余地があると述べた。RBAの最新見通しは、戦争が早期に終結し、ホルムズ海峡が再開することを前提としている。
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2025年末を振り返ると、RBAはイラン戦争に伴う原油価格ショックを受け、キャッシュレートを4.35%まで引き上げた。ブロック総裁が「国民はより貧しくなった」「政策はやや引き締め的」と警告したことは、その後の大幅な景気減速を示唆する内容だった。当時の中銀の重要な前提は、紛争が短期間で解決するというものだった。
RBAの見通しは的中し、2026年初頭までにホルムズ海峡が再開、その結果、原油価格は1バレル120ドル超の高値から下落した。北海ブレント原油(国際的な原油価格の指標)はその後落ち着き、今週は1バレル85ドル近辺で推移し、昨年直面した強いインフレ圧力を和らげている。エネルギーコストの急低下により、経済の見通しは大きく変化した。
Market Positioning For Lower Rates
引き締め的な金利の影響は、統計にもはっきり表れている。2026年1〜3月期の最新データでは、消費者物価指数(CPI、家計が購入するモノやサービスの価格の動き)上昇率は前年比3.2%まで低下し、RBAの目標レンジに近づいた。一方、企業が需要減速に対応する中で、失業率は4.4%へ上昇した。
この景気減速により、市場心理は2025年の利上げ局面から一転した。金利先物市場(将来の金利水準を織り込む市場)では、年内にRBAが25bpの利下げを少なくとも2回行う可能性が高いとの見方が反映されている。焦点は「どこまで利上げするか」ではなく、「いつ利下げ局面に入るか」に移った。
こうした見通しを踏まえ、トレーダーは、豪州3年国債先物(YT)などで金利低下を想定したポジションを検討できる。利下げ観測が強まれば、こうした先物価格は上昇しやすく、RBAの次の一手を直接的に織り込む手段となる。
株式市場のボラティリティ(価格変動の大きさ)も注目点だ。利下げ時期の不確実性は、相場の急変動を招きやすい。ASX200(豪州主要株価指数)オプションを用いたストラドル(同じ権利行使価格でコールとプットを同時に買う戦略)は、上にも下にも大きく動いた際に利益を狙えるため、不透明感が強い局面での手段となり得る。
RBAが利下げに向かう一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)が据え置きを続ければ、金融政策の方向性の違いが拡大し、豪ドルに下押し圧力がかかりやすい。豪ドル/米ドル(AUD/USD)の売り(ショート)を検討する余地がある。これは通貨先物、またはAUD/USDのプットオプション(一定価格で売る権利)購入などで実行できる。