ロシアのS&Pグローバルのサービス業購買担当者指数(PMI、企業の景況感を「50」を境に示す指数で、50超は拡大、50未満は縮小)は4月に49.7へ上昇した。前月は49.5だった。
ロシアのサービス業の活動が49.7へ改善したことで、縮小のペースは大きく鈍化している。依然として成長を示す50を下回るものの、改善傾向は国内経済が安定に近づいていることを示す。これは、直近の経済への圧力が和らぎつつある可能性を示す動きだ。
サービス業の動きは安定に接近
この結果は、米ドルに対して95近辺を下回って推移し底堅さを見せるロシアルーブルの下支えになり得る。経済の安定が見えれば、中銀は利下げ(政策金利を引き下げること)に慎重になりやすく、通貨の支援材料となる。短期のルーブルのプット(売る権利)を売る、またはブル・プット・スプレッド(異なる行使価格のプットを組み合わせ、下落リスクを限定しつつプレミアムを得る戦略)を組むことで、下振れリスクの低下を狙う戦略が考えられる。
株式では、MOEXロシア指数はこの四半期、3,100〜3,300のレンジ(一定の値幅での推移)で推移している。今回のPMIはレンジ下限の支えとなりやすく、大きく下抜ける可能性は低下する。過去の局面でも、経済指標の下げ止まりが強気相場ではなく、レンジ取引の長期化につながった例がある。
総じて、強い買いシグナルというより、悲観の後退と値動きの落ち着き(ボラティリティ=価格変動の大きさの低下)を示す内容だ。ロシア関連ETFのアウト・オブ・ザ・マネー(現時点の価格から離れ、権利行使しても有利になりにくい水準)オプションを売るなど、安定局面で利益を狙う手法が選択肢となる。経済環境が読みやすくなる局面では、過去数年に見られた大きな価格変動は起きにくくなる傾向がある。