豪州準備銀行(RBA)は政策金利(キャッシュレート)を25ベーシスポイント(bp、金利の単位で0.01%=1bp)引き上げ、4.35%とした。これは市場の想定どおりだった。決定は8対1の賛成多数で、総裁の発言は「一時停止(利上げを見送る)寄り」と評された。
豪ドル/米ドル(AUD/USD)が0.72を上回って上昇するには、短期的に米ドル全体が弱くなる必要がある、との見方が示された。一方で、米連邦公開市場委員会(FOMC=米連邦準備制度理事会<FRB>の金融政策を決める会合)でのタカ派(利上げに積極的)な反対意見や、底堅い米経済指標が米ドル安を抑える要因になり得るとも指摘した。
Australian Dollar Outlook
豪ドルの見通しは総じて良好とされ、インフレ(物価上昇)懸念から8月にRBAが追加利上げに踏み切る可能性があるとした。別の表現として、豪ドル/NZドル(AUD/NZD)が1.24へ上昇するシナリオを選好し、下落局面では買いを検討したいとの考えが示された。
本稿は人工知能(AI=大量のデータから文章などを自動生成する技術)ツールの支援で作成され、編集者が確認したとしている。FXStreet Insights Team(市場の観測やアナリストのコメントを選別してまとめるチーム)名義だとしている。
RBAは利上げの後にハト派(利上げに慎重)寄りの発言を行うなど、相反するメッセージを出しており、豪ドルは当面、方向感が出にくく、一定の範囲での推移(もみ合い)になりやすいことを示唆する。この局面では、ボラティリティ(価格変動の大きさ)を売る戦略が有効になり得る。例えば、AUD/USDでショート・ストラングル(権利行使価格の異なるコール<買う権利>とプット<売る権利>を両方売り、レンジ相場を想定してプレミアム<オプション料>を得る手法)を用い、短期的にレンジ内にとどまる前提で臨む。ただし、インフレリスクが残るため注意が必要だ。
AUD/USDについては、上値は限られる可能性がある。2026年5月1日公表の米雇用統計で雇用者数が24.0万人増と強い内容だったため、米ドルは底堅く、AUD/USDの上昇を抑えやすい。こうした見通しを踏まえ、0.7000を上回る水準に権利行使価格を置いたアウト・オブ・ザ・マネー(現状の為替水準では権利行使しても有利にならない)コールの売り、またはベア・コール・スプレッド(低い権利行使価格のコールを売り、高い権利行使価格のコールを買って損失を限定しつつ下落・上値抑制を狙う手法)を検討する余地がある。
Focus On Aud Nzd
より有望な戦略は、豪ドルの対NZドルでの強さに注目することだ。豪州の2026年1~3月期(Q1)のインフレ率は3.9%と高止まりし、RBAには引き締め圧力が残る。一方、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は需要減速を背景に利上げ局面(利上げサイクル)の終了を示唆している。こうした金融政策の方向性の差(政策の乖離)を踏まえると、AUD/NZDのロング(買い持ち)を選好し、例えば権利行使価格を1.24近辺に置いたコールの購入で狙う戦略が考えられる。
豪州のインフレがRBAの目標を大きく上回る状況が続くため、年後半、とりわけ8月に追加利上げが行われる可能性は残る。これは豪ドルの下値を支える要因になり、豪ドルの単純なショート(売り持ち)はリスクが高い。したがって、AUD/USDで弱気の戦略をとる場合でも、リスクを事前に限定する設計とし、RBAが急にタカ派に傾く(想定以上に利上げに積極的になる)局面に備える必要がある。
過去を振り返ると、2024~2025年にかけて見られたような政策の乖離局面は、AUD/NZDのようなクロス通貨(米ドルを介さない通貨ペア)で持続的なトレンドにつながりやすい。今後も同様の動きが続くと見込み、向こう数カ月のポジションとしてAUD/NZDの先物為替(フォワード、将来の特定日に特定レートで売買する契約)のロングを魅力的とする。この取引は、米ドル要因の影響を相対的に避けつつ、豪州経済の相対的な強さを取り出して投資する形になる。