パキスタンの金価格は火曜日に上昇した。FXStreetが集計したデータによると、金は1グラム当たり4万0,614.59パキスタン・ルピー(PKR)となり、月曜日の4万0,527.12PKRから上昇した。
1トラ(南アジアで一般的に使われる重量単位で、約11.66グラム)当たりの価格は47万3,720.60PKRと、前日の47万2,700.40PKRから上昇。参考レートは、10グラム当たり40万6,145.90PKR、トロイオンス(貴金属取引で使う重さの単位で約31.1035グラム)当たり126万3,256.00PKRだった。
FXStreetによるパキスタンの金価格の算出方法
FXStreetは、国際的な金価格を米ドル/パキスタン・ルピー(USD/PKR)の為替レートで換算し、現地で使われる重量単位に直してパキスタンの金価格を算出している。数値は公表時点の市場レートを使って日次更新されるが、現地の実勢価格(現場で実際に成立している価格)とはわずかに異なる場合がある。
中央銀行は金の最大の保有主体だ。世界金協会(World Gold Council)のデータによれば、中央銀行は2022年に1,136トン(1トン=1,000キログラム)の金を追加購入し、金額にして約700億ドル相当となった。これは統計開始以来で最大の年間購入量だった。
金はしばしば米ドルや米国債(米政府が発行する債券)と逆方向に動きやすい。価格変動は、地政学リスク(紛争など国際情勢の不安)、景気後退懸念、金利、そしてXAU/USD(1トロイオンスの金を米ドルで示す金価格の代表的な指標)の動きとも関連する。
世界経済の不透明感が続く中、金は主要な「安全資産」(リスク回避局面で資金が向かいやすい資産)として機能している。金は市場が不安定な局面で価値を保ちやすい「価値の保存手段」と見なされており、ここ数年もその傾向が繰り返し確認されてきた。こうした特性が、足元の価格の底堅さを支えている。
主な材料と取引への示唆
中央銀行が引き続き主要な買い手である点は重要だ。2022年と2023年に加速したこの流れは、2025年も新興国(経済成長途上の国々)を中心とした公的部門の強い需要として継続し、3年連続で1,000トン超を吸収した。これは価格の下支え要因となり、通貨より金を重視する姿勢を示す。
トレーダーにとって特に注目すべきは、米ドルとの逆相関(片方が上がるともう片方が下がりやすい関係)だ。米連邦準備制度理事会(FRB、米国の中央銀行)が昨年後半に金利政策をより中立的(引き締めでも緩和でもない方向)に寄せたことを受け、ドルの勢いは鈍っている。FRBが「ハト派」(金融緩和寄りの姿勢)に傾く兆しが強まれば、ドル安を通じて金価格の上昇圧力になりやすい。
こうした要因を踏まえると、デリバティブ(先物やオプションなど、原資産の価格に連動する金融商品)取引では、数週間の上昇余地に備えた戦略が選択肢となる。例えば、コールオプション(期日までに定めた価格で買う権利)や、先物の買い持ち(将来の受け渡し価格で買う契約を保有すること)で上昇局面の利益を狙える。あわせて、インプライド・ボラティリティ(オプション価格から逆算される将来の変動予想)も重要で、上昇は市場が大きな値動きを見込んでいることを示す。
また、2026年初の株式がまちまちな動きを示す中、金とリスク資産(景気や市場心理の影響を受けやすい資産)の関係にも注目が集まる。株式市場が下落すれば「安全逃避」(リスク資産から安全資産へ資金が移る動き)が起きやすく、金の追い風となり得る。このため、金のデリバティブは、ポートフォリオ(資産の組み合わせ)内の他資産の下振れに備える「ヘッジ」(損失を抑えるための取引)としても有効だ。