地政学的なミサイル攻撃で原油価格が上昇、ブレントは115ドル近辺まで上昇するとの観測も

    by VT Markets
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    May 5, 2026

    原油価格は月曜日、先週の下落を受けて上昇した。北海ブレントは1バレル=112ドル台を回復し、WTI(米国産原油の代表指標)も100ドルを上回って約103ドルまで上昇し、ともに取引時間中に数%台の上昇となった。

    ブレントは週内高値を更新した一方、WTIは4月下旬の高値(107ドル近辺)を下回った。価格は2月下旬に戦闘が始まって以降、およそ50%上昇している。

    湾岸地域での緊張激化リスク

    UAE(アラブ首長国連邦)は、イランから発射された弾道ミサイル(大気圏外まで到達し落下する長距離ミサイル)12発、巡航ミサイル(低空を飛行し目標へ向かうミサイル)3発、ドローン(無人機)4機を迎撃したと発表した。フジャイラ(UAEの主要な石油積み出し拠点)で発生した火災は、ドローン攻撃との関連が指摘された。

    米国は「プロジェクト・フリーダム」によりホルムズ海峡での活動を拡大した。誘導ミサイル駆逐艦(ミサイル運用能力を持つ大型艦)や100機超の航空機、無人運用の機材を投入し、中立的な商船の護衛を行う。イランは米国に対し、ホルムズから手を引くよう警告した。

    報道によると、ドナルド・トランプ大統領は「米国がイランの港を封鎖(港の出入りを制限する措置)するのを解除する見返りに、海峡を再開する」というイラン提案を拒否した。封鎖は、より包括的な核合意が成立するまで継続される見通しだという。

    ゴールドマン・サックスは、海峡閉鎖や攻撃により世界供給が日量約1,450万バレル減少したと推計し、IEA(国際エネルギー機関)は「記録上最大の石油供給途絶」とした。ゴールドマンはまた、4月の需要は2月比で最大日量約360万バレル減少した可能性があり、主因はジェット燃料と石油化学(原油を原料にした化学製品)の弱さだと見積もった。

    市場の持ち高と需要の逆風

    昨年の封鎖による大規模な供給途絶は完全には解消しておらず、世界の在庫は逼迫した状態が続く。米国のSPR(戦略石油備蓄、緊急時に放出する国家備蓄)は1983年以来の低水準にあり、将来の急騰を抑える余力は限られる。OPEC+(OPECにロシアなどを加えた産油国連合)も慎重姿勢を崩さず、生産を抑制して価格を支えている。

    デリバティブ(先物・オプションなどの金融派生商品)取引では、インプライド・ボラティリティ(オプション価格から逆算される将来の変動見込み)が高止まりしやすく、ストラドル(同じ条件のコールとプットを同時に買い、上下どちらの大きな値動きでも利益を狙う手法)が有効になり得る。ブレント-WTIスプレッド(両指標の価格差)は、2025年の供給ショック時に大きく拡大して以降も重要な取引テーマで、中東情勢が再び緊迫すれば、海上輸送に依存する原油の価格が特に影響を受けやすい。

    一方、需要面には注意が必要だ。高いエネルギーコストが続いた結果、需要には弱さの兆しがある。IMF(国際通貨基金)の最新インフレ統計では、世界の総合インフレ率が4%を上回って粘着的に推移しており、主にエネルギーが要因で、景気の減速につながり始めている。世界的な減速が同時に進む兆候が出れば、価格の上値を抑え、強気に偏った投資にはリスクとなり得る。

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