アルゼンチンの4月の税収(前月比)は170億で、前回の1兆6071億(※B=「10億」を示す単位)を下回った。前月比で減少となる。
公表データでは、4月の税収が1兆6071億から170億へ減少したとされる。内訳や背景説明は示されていない。
4月の税収が「16兆ペソ超」から「170億」へ急落したことは、直ちに深刻な危機を示唆する。特に、2026年1〜3月期のインフレが年率換算410%まで再加速していた状況下では、アルゼンチン・ペソ(ARS)の大幅な切り下げ(通貨価値の急落)が現物市場(スポット)と先物市場で進む可能性が高い。対応としては、ARSのプットオプション(下落に備える権利)を買う、またはペソ先物を売る(ショート=下落で利益を狙う)戦略が直接的といえる。
この税収不足は、政府債務のデフォルト(債務不履行)の可能性を大きく高める。2025年半ばのIMF(国際通貨基金)協議で強まった懸念が再燃しかねない。中銀のネット外貨準備(外貨準備から短期負債などを差し引いた実質的な余力)が先週時点で20億ドルを下回ったとの報道もあり、政府が債務を賄う余力は乏しい。結果として、アルゼンチン国債のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ=デフォルトに備える保険のような取引)の価格が数日内に急騰する展開が見込まれる。
主要株価指数メルバル(Merval)は、2025年10〜12月期に40%超下落しており、景気が急減速すれば一段の売り圧力に直面しやすい。ポジションとしては、メルバル指数先物のショート、またはアルゼンチン関連ETFのアウト・オブ・ザ・マネー(現時点では権利行使しても利益が出ない水準)のプットオプション購入が挙げられる。損失を限定しつつ下落局面を狙う手段となる。
この規模の経済ショックは不確実性を高め、市場のボラティリティ(価格変動の大きさ)を押し上げる。2025年後半に見られた政治不安とゼネストの緊張を想起させる。戦略としては、主要アルゼンチン資産でストラドル(同一条件のコールとプットを同時に買い、上下どちらの大きな動きでも利益を狙う)やストラングル(異なる行使価格のコールとプットを買い、より大きな変動を狙う)などの「ボラティリティを買う」取引が検討される。大幅な値動きから収益機会を得る狙いだ。