銀(XAG/USD)は2日続伸の後に下落し、月曜の欧州時間は1トロイオンス当たり74.30ドル近辺で取引された。日足チャートでは価格が「下降チャネル(上値と下値がともに切り下がる平行の値動きの範囲)」内で推移しており、下方向を意識しやすい。
銀は「指数平滑移動平均(EMA:直近の値動きをより重く反映する移動平均)」の9日線と50日線を下回っており、戻りは下落トレンドの枠内で抑えられやすい。「相対力指数(RSI:買われ過ぎ・売られ過ぎを示す指標)」の14日RSIは47.16で中立(50)をわずかに下回り、方向感は弱い。
テクニカル水準とトレンド
下値支持線は、3月23日に付けた4カ月安値の61.01ドル近辺。下落が続けば、チャネル下限の47.10ドル近辺が次の目安となる。
上値抵抗線は、9日EMAの74.75ドル近辺、次いで50日EMAの76.79ドル、さらにチャネル上限の78.90ドル近辺。ここを明確に上抜けて定着すれば見方は強気に傾き、3月2日の3カ月高値96.62ドル、1月29日の過去最高値121.66ドルが次の目標になり得る。
銀価格は、地政学リスク、景気後退懸念、金利、米ドルの影響を受けやすい。XAG/USDは「ドル建て(価格が米ドルで表示される)」のため、ドル高は銀の重しになりやすい。ほかに、需要、鉱山生産(採掘量)、リサイクル供給、電子機器や太陽光関連の工業需要、「金銀比率(Gold/Silver ratio:金価格を銀価格で割った比率)」も材料となる。
ポジションとリスク管理
この環境では、61.01ドル近辺(4カ月安値)の再試しを想定した戦略が選択肢となる。「プットオプション(権利行使価格で売る権利)」の購入、または「ベア・コール・スプレッド(上昇を限定的に見込み、コールの売りと買いを組み合わせてプレミアムを得る戦略)」は、下落局面を狙う方法として考えられる。次の大きな下値目標は、下降チャネル下限の47.10ドル近辺。
一方、14日RSIが47近辺で勢いは強くなく、急落よりも緩やかな下げが中心になりやすい。下落日に値動きを追いかけて売ることは避けたい。
最大のリスクは、チャネル上限の78.90ドル近辺を上抜けて維持する展開。この水準を超えると弱気シナリオは崩れ、96.62ドル(3月高値)方向への急伸につながる可能性がある。短期の売りポジションは78.90ドルを見直し・撤退の明確な基準としたい。