中東情勢の不透明感の中、割高なAI関連株を巡り投資家の議論が続く一方、フィンテックがウォール街の底堅いバリュー投資先として浮上

    by VT Markets
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    May 4, 2026

    米国市場は中東情勢の先行きが読めないことから不安定で、S&P500は約4%下落した。これに対し、欧州のSTOXX600は9%安、日本の日経平均は12%安となっている。こうした状況は、値動きが大きい投機的な銘柄、特に株価が高いAI関連銘柄への警戒を強めている。

    2026年第1四半期末時点で、「マグニフィセント・セブン(米大型ハイテク7銘柄)」は全銘柄がS&P500を下回る下落率となり、PER(株価収益率=株価が利益に対して割高か割安かを見る指標)も低下した。一方、フィンテック(金融サービスをデジタル技術で提供する企業)企業は、相対的にバリュエーション(企業価値評価)が低く、商品・サービスの需要がすでに確認できている点が対照的だ。

    Fintech Names In Focus

    ソーファイ・テクノロジーズ(SoFi Technologies)の時価総額は210億ドル。市場では2026年までに売上高30%増、EBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益=本業の稼ぐ力を示す利益指標)34%増が見込まれている。株価は2026年に34%下落しており、口座の不正利用や未計上の負債に関する疑惑が影響した。ただし同社は否定している。

    ブロック(Block)は、加盟店向け決済を年換算で2,500億ドル超のペースで処理し、Square Financial Servicesを通じて銀行サービスも提供している。株価は2026年に6%安。個人向け決済アプリ「Cash App」の月間アクティブユーザー数は5,800万人。

    ヌーバンク(Nubank、Nu Holdings)の時価総額は710億ドル。中南米で1億2,700万人のユーザーを抱え、ブラジルの成人の約60%が利用者だという。同社は今年、ブラジルで銀行免許(銀行として本格的に業務を行うための許可)の取得を目指している。

    VIX(S&P500の予想変動率を基にした「恐怖指数」)は25付近で推移し、昨年平均を大きく上回る。市場は不確実性の継続を織り込んでいる。イランを巡る衝突が始まって以降のS&P500の4%下落はハイテク主導で、ナスダック100は年初来で8%超の下落となっている。この環境では、オプションのプレミアム(オプション価格)を売る戦略が注目される。想定変動率(インプライド・ボラティリティ=市場が見込む将来の値動き)が高いほど、オプション価格が上がりやすいためだ。

    Options Strategies For Volatility

    同様のパターンは過去にも見られた。2022年の利上げ局面では、成長期待が高く、割高とされやすい銘柄が先に売られた。2026年も「マグニフィセント・セブン」は同じ展開で、例としてエヌビディアは年初来高値から15%超下落している。市場は、高PER銘柄から、より実態に見合う評価の企業へ資金が移る流れを示している。

    高リスク銘柄とされるSoFiは年初来34%下落し、想定変動率の順位(IVランク=過去の範囲の中で現在の想定変動率がどの高さにあるかを示す指標)が90パーセンタイル(上位10%)に達した。そこで、現値よりかなり低い行使価格(権利を行使する価格)でキャッシュ・セキュアード・プット(現金を担保にプット=売る権利を売り、株価が下がれば株を買う義務を負う取引)を売り、高いプレミアムを得る選択肢がある。時間価値の減少(セータ=時間経過でオプション価格が目減りする性質)と、株価の落ち着きや反発の両面が利益要因となる。

    ブロックは2026年の下落が6%にとどまり、大型ハイテクより底堅い。アナリストの格上げもあり、夏場に向けてコール・デビット・スプレッド(コールを買い、より高い行使価格のコールを売る組み合わせ。支払額を抑え、損失と利益の上限を決める戦略)で強気に構える手もある。高額になりやすい単独のコール買いを避けつつ、緩やかな上昇を狙える。

    Nu Holdingsは、ブラジルの銀行免許の判断という材料を抱える。二者択一の結果になりやすいイベント(バイナリー・イベント=結果次第で価格が大きく動きやすい出来事)はオプション価格が特に影響を受けやすい。そこで、90日満期のロング・ストラドル(同じ行使価格でコールとプットを同時に買い、上下どちらかに大きく動けば利益を狙う戦略)で大きな変動に備えることができる。発表後の急な値動きと、想定変動率の大きな変化を取りにいく。

    フィンテックの見通しを残しつつ市場全体の下落を抑えるなら、ペアトレード(相対的な強弱に賭ける組み合わせ取引)も考えられる。具体的には、ブロックとNuのコールを組み合わせる一方で、QQQ ETF(ナスダック100に連動する上場投資信託)にプットを買う。市場が不安定な局面でも、フィンテックが相対的に強く、ハイテク全体を上回る場合の収益を狙う構造だ。

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