ドナルド・トランプ氏は金曜日、SNS「Truth Social」で、欧州連合(EU)から輸入する乗用車・トラックに対する関税を来週から25%に引き上げると発表した。理由として、EUが「完全に合意済みの貿易協定」を順守していないためだと主張した。
同氏は、米国内の工場で生産された車・トラックには関税を課さないとも述べた。さらに、自動車・トラック工場の建設が相次いでおり、投資額は1000億ドル超で、米国の自動車・トラック製造として過去最大だと説明した。
発表後、米ドルは98.00近辺で小動きだった。市場の反応は、この価格帯では大きな変化が見られなかったとされた。
EU車への25%関税という今回の発表は、2025年に見られた強硬な発言と同じ流れだ。欧州の自動車メーカーが直接の影響を受けるため、同セクターは短期的な下落リスクが高い。高い利益率(粗利益が大きい)で売れている販売の一部が危険にさらされる。
当方は、フォルクスワーゲンやメルセデス・ベンツなど主要なドイツ自動車メーカーのプットオプション(株価が下がるほど価値が上がる権利)を直ちに買う。昨年(2025年)、EUから米国への自動車輸出は450億ドルを超え、今回の関税はその重要な収益源を直接脅かす。市場は、貿易対立が長期化するリスクを十分に織り込んでいない可能性がある。
ユーロは対米ドルで弱含む見通しのため、EUR/USD(ユーロ/米ドル)の下落を想定してポジションを構築する。現在は1.08近辺で推移している。過去の大きな貿易摩擦では、資金が「安全資産」と見なされやすい米ドルに向かいやすい(リスク回避)傾向があり、2018~2019年にも同様の動きがあった。今後数週間で1.05方向への動きが起きる可能性は高い。
また、いまの落ち着いた状態から、市場全体の変動が急に大きくなる(ボラティリティ上昇)ことも想定する。CBOEボラティリティ指数(VIX、米株市場の予想変動の大きさを示す指標)は15近辺の低水準だが、今回の関税ニュースは20超へ押し上げ得る「想定外の材料」になりうる。当方は、VIXコールオプション(VIXが上昇すると価値が上がる権利)を使い、相場全体の急変に備える。