ユーロ圏の1~3月期GDP速報値は前期比0.1%増と予想下回る、前年比伸び率は1.2%から0.8%に鈍化

    by VT Markets
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    Apr 30, 2026

    ユーロ圏の1〜3月期(第1四半期)速報GDP(域内総生産)成長率は前期比0.1%となり、市場予想の0.2%を下回った。前年比は0.8%で、予想0.9%および前回1.2%から鈍化した。

    4月のユーロ圏HICP(調和消費者物価指数:EU共通の方法で算出する消費者物価)は前年比3.0%と、予想2.9%と3月の2.6%を上回った。一方、コアインフレ(エネルギーや未加工食品など値動きが大きい品目を除いた物価上昇率)は2.2%に低下し、予想の2.3%を下回った。

    成長・インフレと金融政策の綱引き

    前月比では、HICP(総合)は1.0%上昇、コアHICPは0.9%上昇。3月の前月比は総合が1.3%、コアが0.8%だった。

    欧州統計局(Eurostat)は日本時間ではなくGMTの09:00に、4月のHICP速報値と2026年1〜3月期GDPを公表した。事前の市場予想は、GDPが前期比0.2%、前年比0.9%、HICPが2.9%、コアが2.3%だった。

    米FOMC(連邦公開市場委員会)は政策金利を3.5%〜3.75%に据え置く決定を8対4で可決した。4人が反対する決定は1992年10月以来。EUR/USDは1.1680近辺で推移し、50日EMA(指数平滑移動平均:直近の価格に重みを置く移動平均)は1.1678、9日EMAは1.1700。3月13日には8カ月ぶり安値の1.1411を付けた。

    ユーロ圏経済は失速の兆しが強い。第1四半期の成長は前期比0.1%と低水準で予想を下回る一方、総合インフレ率は3%に上昇し、景気の弱さと物価の高止まりが同時に起きる「スタグフレーション(景気停滞とインフレの併存)」に近い環境となっている。この組み合わせは、ECB(欧州中央銀行)の政策判断を難しくする。

    相反するデータがもたらす不確実性から、今後数週間は相場変動(ボラティリティ:価格の振れ幅)が大きくなる可能性がある。次回ECB理事会を前に、現行の1.1680近辺を中心に「ロング・ストラドル(同じ行使価格でコールとプットを同時に買う戦略。上にも下にも大きく動けば利益になりやすい)」を検討する余地がある。どちらの方向に動くかは読みにくいが、政策判断が明確になれば値幅が出やすい。

    EUR/USDオプション取引への示唆

    域内の基調はさらに脆弱に見える。例えばドイツの鉱工業生産は2025年10〜12月期に1.6%減となり、製造業の弱さが続いていることを示唆する。フランスの4月サービスPMI(購買担当者景気指数:企業アンケートで景況感を示す指数。50が景気の分岐点)も48.2と、縮小を示す水準だった。

    こうした弱さの一方で、米FRB(連邦準備制度理事会)は自国のインフレ抑制を優先し、よりタカ派(インフレ抑制のため金利を高めに維持しやすい姿勢)に傾きつつある。慎重なECBと強硬なFRBの政策の違い(政策の乖離)は、ユーロに対して米ドルを押し上げやすい。2025年もドル高がEUR/USDの上昇を抑える局面が目立った。

    デリバティブ(金融派生商品)取引では、ユーロに弱気の見方が示唆される。EUR/USDのプットオプション(一定の価格で売る権利)を買うことは、下落に備える分かりやすい手段で、3月の8カ月ぶり安値1.1411を意識した展開も視野に入る。オプションは損失が支払ったプレミアム(オプション料)に限定されやすく、リスク管理もしやすい。

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