FRBのタカ派的な利上げ見送りを受け、ドル円は160.20円近辺で推移 2年ぶり高値圏に接近

    by VT Markets
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    Apr 30, 2026

    米ドル/円は160.20円近辺で推移し、約2年ぶりの高値圏に接近した。米連邦準備制度理事会(FRB、米国の中央銀行)が政策金利を据え置いたことが背景。今回の会合はジェローム・パウエル議長が議長を務める最後の会合と説明され、声明では、パウエル氏の記者会見を前にインフレ率は「高止まりしている」とした。

    ドナルド・トランプ大統領がFRB議長に指名したケビン・ウォーシュ氏は、上院銀行委員会で13対11の採決により承認された。5月15日にパウエル氏の後任となるには、上院本会議での承認が必要となる。

    地政学と政策の材料

    ホワイトハウス当局者によると、トランプ大統領は、イランが核合意に応じるまでホルムズ海峡の封鎖を継続する案について石油会社と協議したという。この報道は、米ドルと原油が同時に上昇する局面と重なった。

    日本では、きょう小売関連の指標が発表予定で、木曜日に東京都区部CPI(消費者物価指数、物価の伸びを示す指標)、金曜日に日銀の金融政策決定会合の議事要旨が公表される予定。米ドル/円は、過去に日本政府が口先介入(発言で円安をけん制)を行ってきた水準に近い。

    4時間足では、米ドル/円は160.26円で推移し、20期間と100期間の単純移動平均線(SMA、一定期間の平均価格でトレンドを見る指標)の159.53円、159.22円を上回った。160.17円近辺の過去水準は下値支持(サポート)として意識され、RSI(14、相場の過熱感を測る指標)は67近辺。

    上値抵抗(レジスタンス)は160.32円、160.36円。下値支持は160.17円、159.82円で、追加の支持は159.53円、159.22円。

    過去との類似点と介入リスク

    米ドル/円が160円に到達した場面としては、2025年にFRBが利下げに踏み切らず、引き締め姿勢(タカ派、物価抑制を重視し金利を高めに保つ姿勢)をにじませた後の局面があった。当時はドル高と地政学リスクの高まりが主因で、足元の環境と似た点が多い。この経緯は、今後数週間の相場展開を考えるうえで参考になる。

    最大のリスクは、当時と同様に、日本政府・当局による為替介入(市場で円を買って円安を抑える直接行動)だ。2024年4〜5月には、当局が160円超の円安局面で通貨防衛のため推計9.8兆円を投じたとされる。こうした前例を踏まえると、デリバティブ(先物やオプションなど、価格変動リスクを売買できる金融商品)を使う参加者は、円コール(円を買う権利)や米ドル/円のプット(米ドル/円が下落した場合に利益が出やすい権利)を購入し、円の急騰(円高)に備える選択肢がある。

    この警戒感はオプション市場にも出ており、米ドル/円の1カ月物インプライド・ボラティリティ(市場が見込む値動きの大きさ)は11%を上回った。年初に見られた8%未満から大きく上昇している。これはヘッジ(損失回避のための対策)にかかるコストが上がっていることを意味し、早めの対応が有利になり得る。

    もっとも、円の基調的な下押し圧力は、日米の金利差(利回りの差)が大きいことにある。FF金利(米国の政策金利)が4.75%で維持される一方、日銀の政策金利は0.10%にとどまり、金利面ではドル選好が強まりやすい。このため、介入で米ドル/円が下押しされても、下落は短期にとどまる可能性がある。

    この綱引きはリスクリバーサルにも表れている。リスクリバーサル(同じ満期で、コールとプットの価格差から上昇・下落どちらを市場が警戒しているかを読み取る指標)では、米ドル/円の下落に備えるオプションのコストが急上昇している。市場参加者はコールよりプットに高いプレミアム(オプション料)を支払っており、急落(円高)方向の不意打ちに備える姿勢が示唆される。これは、向こう数週間の取引戦略を組み立てる際の重要なシグナルとなる。

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