オーストラリアの四半期消費者物価指数(CPI、一般家庭が購入する商品・サービスの価格変動を示す指標)は、第1四半期に前年同期比4.1%上昇した。市場予想(4.1%)と一致した。
今回の公表により、1Qの前年比インフレ率が4.1%で横ばいだったことが確認された。なお、今回の更新ではCPIの内訳(品目別・サービス別などの詳細)は示されていない。
Market Reaction And Volatility
四半期インフレ率が予想通り4.1%となり、サプライズ要因は消えた。これにより、豪州資産のインプライド・ボラティリティ(オプション価格から逆算される市場の予想変動率)は低下しやすい。発表前にロング・ボラティリティ(価格変動の拡大に賭ける)を保有していた投資家は、利益確定を検討したい。
今回の結果は上振れではないものの、インフレが豪準備銀行(RBA)の目標レンジ(2〜3%)をなお上回っていることを示す。これにより、2026年前半の利下げ期待は後退しやすい。市場は引き続き「高金利が長く続く(higher for longer)」との見方を織り込みやすい。
スワップ市場(将来の金利水準を織り込む取引)を見ると、2026年9月より前の利下げ確率は15%未満まで低下し、先月の約40%から大きく下がった。こうした政策見通しは豪ドルの下支え材料になり得る。豪ドル/米ドル(AUD/USD)のコール・オプション(期日までに一定価格で買う権利)を、第3四半期満期で検討する余地がある。
この状況は、2025年初のインフレ指標に似ている。高い伸びが続いたことでRBAの政策転換(利上げ停止や利下げへの移行)が遅れ、株式市場が弱含んだ。2025年2月の同様のインフレ結果の後、ASX200(豪主要株価指数)はその後1カ月で4%超下落した。今回も同様の反応に備えるなら、ASX200のプット・オプション(一定価格で売る権利)の購入はヘッジ(損失を抑える目的の取引)として有効になり得る。