UOBのアルビン・リュー氏:日銀は政策金利を0.75%で据え置き、インフレ上昇で利上げを示唆―実質金利は低水準

    by VT Markets
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    Apr 28, 2026

    日本銀行は政策金利を0.75%に据え置いた。基調的な物価上昇率(物価の一時的な変動を除いた「ならした」インフレ率)が目標に近づき、実質金利(名目金利からインフレ率を差し引いた金利)が依然として極めて低いことから、次の一手は利上げになるとの見方を示した。

    最新の「展望レポート」では、消費者物価指数(CPI、家庭が購入する品目の価格変動を示す指標)の見通しを引き上げた。政策の正常化(大規模緩和から通常の金融政策運営へ戻すこと)は継続する一方、経済指標などの新しいデータを見極めながら慎重に進める方針だ。

    Inflation Path And Policy Signal

    日銀は、基調的CPIインフレ率が徐々に上昇すると見込む。2%の物価安定目標と整合的な水準に、2026年度後半から2027年度にかけて到達し、その後はおおむね同水準で推移すると予想する。

    日銀は成長リスク(景気が想定より下振れするおそれ)を下振れ方向と認識する一方、物価リスク(インフレが想定より上振れするおそれ)は上振れ方向とみており、特に2026年度に強いとしている。

    日銀は今回は0.75%で据え置いたものの、次は利上げであることを示唆している。将来の物価上振れ、とりわけ2026年度のインフレ加速を警戒する姿勢がにじむ。一方で「データ次第」として慎重姿勢も強調しており、利上げ時期は不透明だ。

    円相場がなお弱く、最近は対ドルで158円近辺で推移していることから、急激な変動リスクは高い。日銀が想定より早く動き円高が進む局面に備え、円コールオプション(将来、あらかじめ決めたレートで円を買える権利)やドルプットオプション(将来、決めたレートでドルを売れる権利)でヘッジ(損失を抑える備え)を検討したい。3カ月物のドル円オプションでインプライド・ボラティリティ(市場が織り込む将来の変動率、予想変動率)が12%を上回っていることは、大きな値動きへの警戒が強いことを示す。

    Market Pricing And Trade Positioning

    市場は6月または7月会合での利上げ確率をより高く織り込み、短期の日本国債利回り(国債の利回り、金利の代表指標)を押し上げている。短期金利が長期金利より速く上昇してカーブが平坦化する「イールドカーブ・フラット化」(利回り曲線の傾きが小さくなる動き)を想定するデリバティブ(株・金利・為替などを基にした派生商品)も選択肢となる。この見方は、2026年「春闘」(労使交渉による賃上げ、賃金動向の重要指標)の最終集計で平均4.5%の賃上げが示され、日銀にとって政策修正の根拠になりやすい点が支える。

    円高は一般に日本の大手輸出企業には逆風で、日経平均株価(Nikkei 225)に下押し圧力となり得る。保有資産の下落に備えるヘッジ、または短期下落を狙う手段として、日経平均のプットオプション(将来、決めた価格で売れる権利)の活用も考えられる。2025年にも、利上げ観測が高まった局面で輸出株比率の高い指数が一時的に下落する動きがみられた。

    日銀が「データ次第」を強調する以上、次の全国CPI統計(全国の物価指標)に市場の注目が集まる。2026年3月のコアCPI(生鮮食品を除いたCPI、基調をみる代表指標)が2.9%だったことは追加の引き締め圧力となりやすく、次も強い数字となれば、日銀が次回会合で動かざるを得ない展開もあり得る。そのため、取引戦略は主要な統計発表日と会合日を軸に組み立てる必要がある。これらの局面が最も大きな変動を生みやすい。

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