韓国銀行(BOK)が発表した製造業・企業景況感指数(BSI)は5月に72へ上昇した。前回は71だった。
製造業の先行き景況感は5月に72へ小幅に改善し、4月の71からわずかながら前進した。もっとも、景況感の分岐点とされる100を大きく下回っており、楽観より悲観が優勢な状態は続く。ただ、上向きに転じている点が重要だ。背景として、2026年3月の輸出が6カ月連続で増加し、半導体出荷が前年同月比35%増と大きく伸びたことが挙げられる。なお、前年同月比(year-on-year)は「前年の同じ月と比べた増減率」を指す。
ウォン取引では、この小幅な景況感改善が通貨の下支え要因となり得る。ただし影響は限定的だろう。対ドルでウォンが大きく下落しにくいとの見方に基づき、当面は安定から小幅高を想定したポジションが考えられる。デリバティブ(株式・為替などの値動きに連動する金融商品)では、USD/KRWのアウト・オブ・ザ・マネーのコールオプション(一定の価格で買う権利で、現値から離れた条件のもの)を売り、プレミアム(オプションの対価)を受け取る戦略が一案となる。これは「ウォンが現状から大きく安くならない」と見込む賭け方だ。
株式では、製造業比率が高いKOSPI 200(韓国の主要企業200社で構成される代表的な株価指数)に対し、慎重ながら前向きな見方を支える材料となる。指数はサムスン電子やSKハイニックスなど半導体関連の影響が大きい。2025年に始まった半導体主導の回復局面を踏まえると、今回の指標は勢いが続く可能性を示す。これを受け、短期のコールオプション(満期が近い買う権利)を用いて小幅な上昇を狙う動きが出る余地がある。