USD/CHF(米ドル/スイスフラン)は月曜に約0.15%上昇し、北米時間に米ドルが日中安値から持ち直したことで0.7854近辺で取引された。上値抵抗線(上昇を抑えやすい価格帯)付近で値動きが縮小しており、100日移動平均線(直近100日間の平均価格)の0.7860に接近している。
日足チャート(1日ごとの値動き)は中立からやや下方向。RSI(相対力指数:買われ過ぎ/売られ過ぎを示す指標)は弱気圏にあるが、中立ラインに近づいている。0.7860を上抜ければ、20日移動平均線(直近20日間の平均価格)の0.7881、次いで0.7900、200日移動平均線(直近200日間の平均価格)の0.7931が視野に入る。
Key Technical Levels
50日移動平均線(直近50日間の平均価格)の0.7843を下回ると、0.7800方向が意識される。さらに下値の目安は、3月10日の日足安値0.7747、0.7700付近。
スイスフラン(CHF)はスイスの通貨で、世界で取引量が多い通貨の上位10位に入る。2011〜2015年はCHFがユーロに対してペッグ(一定の水準に固定する政策)されていたが、終了後にCHFは20%以上上昇した。
スイス国立銀行(SNB)は年4回会合を開き、インフレ率を2%未満に抑えることを目標とする。CHFはユーロと連動しやすく、モデルによってはEUR/CHFの相関(同じ方向に動きやすい度合い)が90%超とされる。
Options Strategy Outlook
現在は、米連邦準備制度理事会(FRB)とSNBの金利差(政策金利の差)が主要な材料になっている。USD/CHFは0.9150近辺で推移しており、昨年注目された上抜けが進んだ格好だ。この流れは、SNBがフラン高と低インフレに対応するために利下げを進めたことが背景にある。
最近のデータもこの違いを示す。米国のコアインフレ(食品・エネルギーを除いた物価上昇率)は2.8%で下がりにくく、FRBは慎重姿勢。一方、スイスのインフレは1.4%で、SNBには追加利下げ余地がある。この差から、当面のUSD/CHFは上方向が優勢とみられる。
デリバティブ(先物・オプションなどの金融派生商品)取引では、上昇が続く局面に備える戦略が有利になりやすい。上値狙いとして、権利行使価格(オプションを行使できる価格)0.9250のコール(買う権利)を買い、損失を限定しつつ上昇を狙う選択肢がある。費用を抑えるなら、ブル・コール・スプレッド(コールを買い、より高い権利行使価格のコールを売る組み合わせ)も選択肢となる。
ただしCHFは安全通貨(有事に買われやすい通貨)で、地政学リスクの悪化や市場のリスク回避が強まれば、CHF高が急に進む可能性がある。買いポジションは、プット(売る権利)でのヘッジ(損失を抑える手当て)や、明確な損切り水準(損失を確定させる価格)で管理したい。
ユーロとCHFの高い相関も注視が必要だ。欧州中央銀行(ECB)が次回会合で利下げの可能性を示しており、ユーロ安が進めばCHFの重しになり得る。そうなればUSD/CHFの上昇要因となり、強気見通しを支える。