ダウ工業株30種平均(DJIA)先物は木曜日、4万9400近辺で推移した。過去2取引日は4万9100~4万9600の範囲で動いた。S&P500種株価指数は0.1%上昇して過去最高値、ナスダック総合指数は0.1%下落した。
フィラデルフィア半導体株指数(PHLX Semiconductor Index、SOX=半導体関連株の株価指数)は2.9%高となり、連勝を16日に伸ばした。これは過去最長。テキサス・インスツルメンツは四半期決算と今後の見通し(会社が示す業績予想)が市場予想を上回り、18%超上昇した。
主な決算反応
IBMは決算が市場予想を下回り8%安。サービスナウは見通しが弱く17%下落した。ユナイテッド・レンタルズは20%上昇し、S&P500で上昇率首位となった。
S&Pグローバルの4月速報PMI(購買担当者景気指数=企業への調査から景気の強弱を示す指数)は、総合が52、製造業が54(予想52.5)、サービス業が51.3(予想50)だった。新規失業保険申請件数は21.4万件と、予想21.2万件、前回20.8万件を上回った。
ドナルド・トランプ大統領は、ホルムズ海峡で機雷を敷設する「いかなる船舶も撃って殺せ」と海軍に命じた。金曜日は14:00(GMT)に、4月分のミシガン大学消費者態度指数(確報)と期待指数が公表される。加えて、1年先・5年先のインフレ期待(消費者が見込む物価上昇率)も公表される。
2025年の半導体急騰からの教訓
昨年、SOX指数が過去最長の16日続伸を記録した半導体株の過熱は、市場が天井圏にある兆候だった。その後、2025年後半に上昇が崩れ、成長株中心のハイテク株で急落(急激な値下がり)が起きた。SOXはなお2025年高値から約15%下の水準にあり、投資家はテクノロジー株の一段安リスクへの備えを検討したい。例えば、ナスダック100指数連動ETF(QQQ)のプット(売る権利=下落への保険)を買う方法がある。
昨年の強いPMIは、米連邦準備制度理事会(FRB=米国の中央銀行)が利下げに動く時期を先送りさせ、結果として景気と企業利益を冷やした。FRBはその後やや緩和方向に傾いたが、直近の2026年4月データでは、S&Pグローバルの米総合速報PMIが予想外に51.7へ上昇し、景気活動が再び強まりつつあることを示した。この強さはFRBの判断を難しくし、ここから大幅な利下げを前提にした見方は慎重であるべきだ。
2025年はユナイテッド・レンタルズのような資本財・工業株への資金移動がテーマだったが、高金利が設備投資を圧迫し始めると勢いは鈍った。足元の市場はセクター全体の入れ替えよりも、個別銘柄の質が重視されやすい。デリバティブ(株価指数や株式などを元にした金融商品)を使う投資家は、財務基盤(バランスシート)と現金収支(キャッシュフロー)が強い銘柄に絞り、カバードコール(保有株に対しコールを売る手法。上昇余地の一部と引き換えに収入を得る)などで収益を得ながら、流れが明確になるのを待つ戦略が考えられる。
2025年4月は中東情勢の見出しが相場に与える影響は限定的だったが、その後の相場下落を経て、投資家は外部の衝撃に敏感になった。CBOEボラティリティ指数(VIX=S&P500の予想変動率で「恐怖指数」と呼ばれる)は当時10台半ばで落ち着いていたが、現在は19近辺が中心で、警戒感の強まりを映す。以前よりも何らかの防御(ポートフォリオの下振れを抑える手当て)を持つ方が妥当だ。
選択肢が限られる景気見通しと、先行きが読みづらいFRBを踏まえると、デリバティブ戦略は資本の保全(損失を抑えること)と収入の確保を優先したい。調整した優良株に対し、現金担保付きプット売り(一定の現金を用意した上でプットを売り、下落時は株を割安に買う前提の手法)を行えば、より低い取得コストでの参入を狙いつつ、待機期間の収入も得られる。