ロシアの生産者物価指数(前月比)は3月に2%へ上昇した。前月は0.5%だった。
この変化は、3月に生産者が受け取る価格の上昇が加速したことを示す。データは3月を前月と比べたものだ。
ロシアの生産者物価が3月に前月比2%へ急伸したことは、インフレ圧力が強い兆候だ。前月の0.5%からの加速は、生産コストの上昇圧力(企業が負担する費用が増えること)が急速に強まっていることを示す。ロシア中央銀行(CBR)は、物価上昇を抑えるために金融引き締め(政策金利を上げて資金需要を冷ますこと)に動く可能性を意識したい。
この統計により、次回会合での利上げ(政策金利の引き上げ)の可能性が高まった。CBRは昨年後半から政策金利(国内の基準となる金利)を16%に据え置いてきたが、今回のPPI(生産者物価指数。企業が出荷する段階の価格の動き)をきっかけに再び引き締めに転じる見方が出やすい。2025年の大幅な利上げ局面では、インフレ抑制のために強い手段をためらわない姿勢が示された。
その場合、ロシア・ルーブルは強含みが見込まれる。デリバティブ(金融派生商品。為替や株価などに連動する取引)では、ルーブルのコールオプション(一定の価格で買う権利)を買う、またはUSD/RUB(米ドル/ルーブル)のショート(売り持ち)を組む戦略が考えられる。これは、直近1カ月で98近辺まで上昇してきた同通貨ペアの動きを反転させる可能性がある。
生産者物価の上昇は、ウラル原油が高止まりし、1バレル=85ドルを一貫して上回って推移する中で起きている。資源収入(原油などの輸出で得る収入)が高水準の一方、国内コストが上がる環境は、中央銀行に引き締めの理由と余地を与える。2025年半ばに比べ、エネルギー価格が強く、インフレ圧力は大きい。
金融引き締めが進めば、借入コスト(金利負担)の上昇を通じてロシア株には逆風となりやすい。防衛策として、MOEXロシア指数のプットオプション(一定の価格で売る権利)を買うなどが挙げられる。高金利観測による株安リスクに備えるヘッジ(損失を抑えるための手当て)となる。