英国DCLG住宅価格指数(前年同月比)は2月に1.2%となった。市場予想は0.9%だった。
つまり、実績の年間伸び率は予想を0.3ポイント上回った。今回の発表は、2月の前年同月比が1.2%増だったことを示している。
2月の住宅価格が前年同月比1.2%上昇したことは、英国景気の底堅さが市場の想定以上に強い可能性を示す。これは、家計の景況感(消費者心理)が予想ほど悪化していないことを示唆する。こうした状況は、英中央銀行(イングランド銀行)が年内に利下げ(政策金利を引き下げること)へ明確に進める、という見方に疑問を投げかける。
その後も追い風となる統計が出ている。3月の小売売上高は前月比0.6%増と堅調だった。直近の3月の物価統計では、インフレ率(物価上昇率)が2.5%で横ばいとなり、市場予想をやや上回った。こうした強めのデータが続くことで、基調的なインフレ圧力(いったん上がると下がりにくい物価上昇の力)が残る可能性が意識される。その結果、第4四半期(10〜12月)より前の利下げ確率は低下する。
このため、ポンド高を見込むポジションに機会があるとみる。ポンド/ドル(GBP/USD)は方向感の乏しい推移が続いているが、この景況感が上振れれば上抜けの材料になり得る。先物(将来の価格で売買する契約)での買い持ちや、コールオプション(あらかじめ決めた価格で買う権利)が選択肢となる。2025年半ばに見られた同様の景気上振れ局面では、ポンドはその後6週間で約3%上昇した。
金利デリバティブ(将来の金利に連動する金融商品)市場でも、見直し余地が大きい。短期金利見通しの上振れで利益が出る取引として、12月限SONIA先物の売りを検討している。SONIAは英国の翌日物金利(銀行間の超短期取引の平均金利)で、先物は将来の短期金利水準を反映しやすい。市場はいまも夏の利下げ確率を高めに見込んでいるが、足元の状況からは利下げに楽観的(ハト派的)すぎる可能性がある。