USD/CHF(米ドル/スイスフラン)は、50日単純移動平均線(SMA=一定期間の終値の平均で、相場の方向感を見る指標)の0.7828を下回った後、0.7800を割り込んだ。その後、トレンドラインと先週安値の0.7775を試し、執筆時点で0.37%安となった。
下落トレンドは継続している。相対力指数(RSI=買われ過ぎ・売られ過ぎを示す勢いの指標)は低下し、これまでの底だった39を下回った。0.7775を割り込めば、3月10日安値の0.7747まで下げる可能性がある。
0.7747を下抜けた場合、次の下値めどは3月2日安値の0.7668とされる。さらに下げが続くかは、これらの水準を下回った後の値動き次第となる。
反発するには、まず0.7800を回復し、50日SMAの0.7828を上回る必要がある。その後の上値抵抗(上値が抑えられやすい水準)は、100日SMAの0.7868、20日SMAの0.7906が挙げられる。
別の通貨一覧では、スイスフランが主要通貨に対してきょうどの程度動いたか(変化率)が示され、スイスフランは対円で最も強かったと報告された。
2025年初めには、同通貨ペアが0.7800を明確に下回って弱気局面となり、当時の目標とされた0.7668付近まで下落した後、その年の後半に底打ちした。現在の市場環境は当時と大きく異なり、直近12カ月は強い上昇トレンドを形成している。
足元のUSD/CHFは0.9120付近で推移しており、2024年後半以来の水準だ。背景には金融政策の方向性の違いがある。先週の米インフレ指標は3.1%となり、米連邦準備制度理事会(FRB=米国の中央銀行)が追加利上げを進めるとの見方を強めた。一方、スイス国立銀行(SNB=スイスの中央銀行)は、2026年1-3月期の鉱工業生産が0.5%減となったことを受け、利下げの可能性を示している。
この強気の流れを踏まえると、デリバティブ(金融派生商品=現物価格などに連動する取引)を扱う投資家は、向こう数週間の上昇で利益を狙う戦略を検討し得る。アット・ザ・マネー(ATM=現値付近の行使価格)のコールオプション(買う権利=上昇で利益が出やすい)は、0.9200の抵抗線を目指す上昇に直接連動する。よりリスクを限定するなら、ブル・コール・スプレッド(コールを買い、より高い行使価格のコールを売る組み合わせ)で、費用を抑えつつ緩やかな上昇の利益を狙える。