トランプ米大統領は金曜日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、米国がB2爆撃機を使ってイランから「核のちり(核物質の粒子)」を取り除くと述べた。B2爆撃機は、米軍の長距離ステルス(見つかりにくい)爆撃機を指す。
また、資金のやり取りは「いかなる形でも」行われないとし、この合意はレバノンの状況とは関係しないと説明した。さらに、米国はレバノンとは別に協議し、ヒズボラ(レバノンの武装組織)への対応に取り組むと付け加えた。
トランプ氏は、イスラエルは今後レバノンを爆撃しないとも投稿し、米国がそれを禁止しているとした。「もう十分だ!」とも記した。
金融市場は金曜日、「リスクを取りやすい局面(リスクオン)」の動きが優勢となった。公表時点で、ダウ工業株30種平均は1.5%高、ナスダック総合指数とS&P500種指数はそれぞれ1%高となっている。
この発言は、中東情勢の大きな緊張緩和(軍事衝突が起きにくくなること)と受け止められており、市場に上乗せされていた「不安分の上乗せ(リスクプレミアム=不透明さの対価として価格に織り込まれる上乗せ)」が低下する可能性がある。今後数週間で、予想される市場の値動きの大きさ(予想変動率)が下がる展開を見込み、ポジションを検討する。予想変動率の代表指標であるVIX指数(米株の不安心理を反映する指数)に注目している。
原油についても、これが維持されれば上乗せ分は早期に消えやすい。ホルムズ海峡(中東の主要な原油輸送ルート)を通る供給への差し迫った脅威が後退するためだ。戦争懸念で1バレル=95ドル近辺で推移してきたブレント原油先物(北海産原油を基準とする先物取引)では、プットオプション(一定価格で売る権利)の購入に機会があるとみる。オプションは、将来の価格変動に備えるための取引手段である。
市場の初動の好反応は、より広い範囲でリスクオンの流れが強まっていることを示唆しており、この傾向は続くと予想する。S&P500(SPX)の短期のコールオプション(一定価格で買う権利)の購入や、特に運輸関連ETF(上場投資信託)のコールを検討している。運輸関連は燃料費低下の恩恵を受けやすい。先週の投資家心理調査では弱気寄りで、「強気-弱気」の差(ブル・ベア差)がマイナス5%となっており、反発の余地がある。
一方、紛争局面で買われやすい分野、特に防衛関連や金(安全資産として選ばれやすい資産)には弱さが出ると見込む。航空・防衛関連ETFのプットオプションの購入を検討しており、これらは緊張の高まりを背景に年初来で約15%上昇してきた。金は直近で1オンス=2,500ドル水準を試す動きがあったが(オンスは貴金属の取引単位)、ここからの反落も想定される。