米国とイランは、3ページの覚書(MOU:協力内容を整理した文書案。法的拘束力は必ずしも強くない)の草案について協議していると、Axiosが報じた。協議の焦点は、イランの核開発計画(核燃料サイクルの一部であるウラン濃縮など)に関連する措置と、現在続く武力衝突の終結を目指すとされる枠組みにある。
ワシントンは、凍結されているイラン資産(制裁などで使えない状態に置かれた資金)約200億ドルの解放を検討している。その見返りとして、イランに対し、約2,000キログラムと見積もられる濃縮ウランの備蓄(核燃料になり得る高濃度のウラン)を放棄するよう求めるという。Axiosによれば、一部は第三国へ移送し、残りは国際的な監視の下で、イラン国内で「ダウンブレンド」(濃縮度を下げ、兵器転用の懸念を小さくする処理)する案がある。
協議では、核濃縮の「自主的な一時停止」(法的強制ではなく合意にもとづく停止)も論点となっている。米国は20年、イランは5年を提案しているという。Axiosは、週末にパキスタンのイスラマバードで追加協議が行われる可能性があると報じた。パキスタンが仲介し、エジプトとトルコが支援する一方、意見の隔たりは残っている。
イランのアッバス・アラグチ外相は金曜日、レバノンでの停戦に沿い、停戦期間中は商船がホルムズ海峡を通航できると述べた。
市場では、米ドル指数(複数通貨に対するドルの強さを示す指数)は0.37%安の97.80。WTI原油(米国の代表的な原油先物の指標)は7.70%安の82.70ドルと、1カ月超ぶりの安値となった。
2025年には、米国とイランの合意観測で原油が急落し、ドルが下落した。WTIが82ドル近辺まで下げたのは、ホルムズ海峡の通航が恒久化するとの期待が背景だった。しかし、足元では、その見通しは早計だったと言える。