DBSのウィー氏:ECBが4月利上げ観測を後退させる中、ユーロ/ドルは上昇も1.18手前で伸び悩む

    by VT Markets
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    Apr 17, 2026

    EUR/USD(ユーロ/米ドル)の上昇は、3営業日連続で1.18(1ユーロ=1.18ドル)を上回れず、いったん止まった。欧州中央銀行(ECB)は、4月29日の理事会で利上げが行われるとの見方を抑え込んでいる。

    ユーロ圏の成長見通しは引き下げられたが、ECBスタッフの基本見通しはなお上回っている。国際通貨基金(IMF)は2026年のユーロ圏成長率予測を1.3%から1.1%に引き下げた。

    ユーロと英ポンドは、米ドルに対して「回復途上」とも言われている。米連邦準備制度理事会(FRB)は利上げ観測を打ち消しておらず、地政学リスク(紛争や対立など国際情勢の不確実性)の高まりを理由に、強い先行きの指針(フォワードガイダンス:今後の金融政策の方向性を明示すること)を示さない判断を正当化している。

    EUR/USDの上昇は明確に失速している。直近1週間、1.1800の抵抗線(レジスタンス:上値を抑えやすい水準)を3営業日連続で突破できなかったためだ。デリバティブ(金融派生商品)取引では、1.18より上の行使価格(ストライク:その価格で売買できる権利の基準値)を持つアウト・オブ・ザ・マネー(現状では権利行使しても得にならない)コールオプション(上昇に賭ける権利)を売り、プレミアム(オプション料)を受け取る短期戦略が選択肢になる。この水準は長期の重要な抵抗線とも重なり、大きな材料がない限り上抜けは起きにくい。

    失速の主因はECBだ。ECBは4月29日の会合で利上げがあるとの期待を抑えている。翌日物金利スワップ(OIS:中央銀行の政策金利見通しを反映しやすい金利デリバティブ)では、今月の利上げ確率は15%未満と織り込まれており、ECBのハト派姿勢(景気重視で金融緩和寄り)を裏付ける。金利面の魅力(利回りの上乗せ)が乏しく、ユーロが短期で大きく上昇しにくい。

    一方、FRBは利上げ観測を打ち消しておらず、政策の方向性の違いが鮮明だ。FF金利先物(フェデラルファンド先物:政策金利見通しを織り込む先物)では、5月の次回会合で0.25%(25bp)の利上げ確率が70%超と示唆されている。米国とユーロ圏の金利差(利回り格差)が広がりやすく、EUR/USDの上昇を抑える要因になりやすい。

    ECB会合を前に、FX(外国為替)オプション市場では短期のインプライド・ボラティリティ(予想変動率:オプション価格から逆算される将来の変動見込み)が上向いている。Cboeユーロ通貨ボラティリティ指数(EVZ)は8.5へ上昇し、発表前後の値動きに備える動きが示される。これにより、ロング・ストラドル(同じ行使価格でコールとプットを同時に買い、上下どちらかに大きく動けば利益を狙う戦略)のように、方向ではなく大きな変動を狙う戦略が使いやすい。

    2025年末の12月会合前にも、イベント前に変動率が上がり、通過後に低下する動きが見られた。今回も4月29日の発表後、ECBが予想通りハト派のメッセージを示せば、ショート・ストラングル(離れた行使価格のコールとプットを売り、変動率低下でプレミアムを得る戦略)などでボラティリティ(価格変動率)を売る計画が考えられる。これは、オプション料の低下(ボラティリティ・クラッシュ:イベント後に予想変動率が急低下しやすい現象)を狙うものだ。

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