金は週末の金曜日、4,790ドル近辺で推移した。週初には1カ月ぶり高値の4,871ドルを付けた後、下落していた。値動きは4,600〜4,850ドルの横ばいレンジにとどまり、上値抵抗線(上がりにくい水準)は4,850ドル近辺にあった。
市場は、今週末にパキスタンで再開予定の米国・イラン協議の続報を待っていた。米ドルは小幅に弱含んだ。別の報道では、イラン側の情報として、交渉担当者が現在「暫定的な覚書」を目指していると伝えた。覚書とは、正式な条約ではないが、当事者間で合意内容を文書で確認する取り決めを指す。
4時間足(4時間ごとの値動きを示すチャート)では、勢いを示す指標が弱まった。RSI(相対力指数、買われすぎ・売られすぎを示す指標)は50近辺、MACD(移動平均収束拡散、トレンドの強さや転換をみる指標)はマイナス圏で低下した。4,850ドル超の上値抵抗線の上には、5,000ドル超、さらに3月10日の高値5,238ドルが控える。
下値支持線(下がりにくい水準)は水曜・木曜の安値近辺である4,775ドル付近に見られた。4,600ドルを割り込めば、3月26日の安値近辺である4,350ドルが意識されやすい。
中央銀行は2022年に金を1,136トン購入し、金額は約700億ドルに上った。統計開始以来、年間購入量として最大だった。金は米ドルや米国債と逆方向に動きやすい傾向があり、取引はドル建てでXAU/USD(金1トロイオンス当たりの米ドル価格)として示される。トロイオンスは貴金属で使う重さの単位で、約31.1グラム。米国債は米国政府の借金証書で、安全資産として取引されることが多い。