USD/CADは金曜の欧州時間序盤にかけて、1.3685近辺まで下落した。イスラエルとレバノンの「10日間の停戦」報道で、**安全資産(リスク回避時に買われやすい通貨)**としての米ドル需要が弱まった。あわせて、カナダの3月**CPI(消費者物価指数:家計が買うモノやサービスの値上がりを示す指標)**が金曜後半に発表予定だ。
木曜、米国のドナルド・トランプ大統領は、米国とイランが合意に「非常に近い」と述べ、協議が早ければ今週末にも再開される可能性に言及した。市場は今週末の米・イラン協議の第2回にも注目しており、進展があれば米ドルを支える材料が弱まりやすい。
中東情勢に伴う供給不安と原油高により、カナダの3月インフレ統計ではガソリン価格の押し上げが見込まれる。BMOキャピタル・マーケッツは、エネルギーコスト上昇により**総合インフレ(食品やエネルギーも含む全体の物価上昇率)**が今後数カ月で再び3%方向へ近づく可能性があるとした。
カナダ銀行(BoC)のティフ・マックレム総裁は、エネルギー価格上昇で起きる短期的なインフレ上振れは「見過ごす(政策判断で過度に重視しない)」考えを示した。また、物価上昇圧力が経済全体に広がる場合には対応する用意があると述べた。
カナダドルは、BoCの政策金利、原油価格、国内景気、インフレ、**貿易収支(輸出と輸入の差)**の影響を受ける。BoCはインフレ率1〜3%を目標とし、必要に応じて**量的緩和(国債などを買って市場にお金を供給し、金利を押し下げやすくする政策)**や**量的引き締め(保有資産を減らすなどして資金供給を抑え、金利を押し上げやすくする政策)**も用いて、企業や家計が資金を借りやすいかどうか(信用環境)に影響を与える。