インドルピーは木曜日、米ドルに対して小幅高で始まり、USD/INR(米ドル/インドルピー)をおよそ93.20まで押し下げた。背景には、米国とイランの停戦が長続きするとの見方が改善したことがある。
安全資産(不安な局面で買われやすい資産)への需要が弱まり、米ドルは上値を抑えられた。一方で、リスク資産(値動きが大きいが収益機会もある資産)には買いが入りやすくなった。米国のドナルド・トランプ大統領は、テヘラン(イラン)との戦争は「終結が間近い」と述べ、今後2日以内に何らかの発表があり得るとも言及した。
ただしUSD/INRの下落は、インドの輸入企業が米ドル買いを進めたことで限定された。ロイターは、銀行関係者が「輸入企業による為替ヘッジ(為替変動による損失を避けるための取引)の継続」や「長期のドル建て支払い義務を今のうちに固定したい需要」を理由に、ルピーの上昇余地は大きくないと見ていると伝えた。
海外機関投資家(FII:Foreign Institutional Investors、海外の大口投資家)は水曜日、インド株をネット(売買差し引き)で買い越し、666.15億ルピーを購入した。4月は2日間だけ買い越しで合計1,338.24億ルピー、残りの日は売り越しで合計41,627.90億ルピーを売却した。
市場はこの後予定されるイスラエル・レバノン協議も注視している。米国とイランの「2週間停戦」は4月21日に期限を迎える見通しで、テヘランは、レバノンの親イラン組織ヒズボラに対する攻撃が続いているとして、ワシントンが合意条件に違反していると非難している。
テクニカル面では、USD/INRは93.20近辺で、20日EMA(20日指数平滑移動平均:直近の値動きをより重視した移動平均)93.1181を上回る水準にある。RSI(相対力指数:買われ過ぎ・売られ過ぎを示す指標)は52前後。下値の目安(サポート)は93.12、次が92.29。上値の目安(レジスタンス)は94.00と95.15が挙げられる。