中国の2026年1~3月期(第1四半期)GDP(国内総生産)は前年同期比5.0%増となり、2025年10~12月期(第4四半期)の4.5%増から加速し、市場予想(コンセンサス)の4.8%も上回った。政府目標レンジ(4.5~5.0%)の上限に位置し、当面は大規模な景気対策(財政支出の拡大や金融緩和など)への圧力が和らいだ。
統計は、産業と公的支出がけん引する「二極化」した景気を示す。3月の工業生産(工場などの生産活動を示す指標)は前年同月比5.7%増で、市場予想の5.5%を上回った。一方、1~2月からは伸びが鈍化しており、春節(旧正月)時期のずれが一因とみられる。
個人消費は弱い。3月の小売売上高(消費動向を示す指標)は前年同月比1.7%増にとどまり、市場予想の2.5%を下回り、年初の2.8%増からも減速した。不動産市場の低迷も重しとなっている。
インフラ投資は第1四半期に8.9%増と伸び、2025年後半以降に政府が国債・地方債などの発行を加速したことが支えた。調査ベースの都市部失業率(都市部の失業者比率)は5.4%へ上昇し、1年ぶりの高水準となった。
また、成長の底堅さに加え、輸入原油要因のインフレ(物価上昇)圧力が意識されることで、今年の中国人民銀行(中央銀行)による利下げ(政策金利の引き下げ)の可能性が低下したと指摘している。