アジア株は火曜日、ドナルド・トランプ米大統領とJD・バンス米副大統領の発言を受けて上昇した。イランとの協議が「完全な失敗ではない」と受け止められ、株式など値動きが大きい資産(リスク資産)への買いが強まった。
日経平均株価(Nikkei 225)は2.5%超高の5万8000円近辺、上海総合指数は0.55%高の4000ポイント台、香港ハンセン指数(Hang Seng)は0.5%高の2万5785ポイント近辺。インド株は「ドクター・バーバーサーヘブ・アンベードカル・ジャヤンティ(アンベードカル生誕記念日)」で休場だった。
イラン協議と市場の反応
月曜日、トランプ氏はイランが「非常に強く合意を望んでいる」と述べ、米海軍がイランの港を封鎖しているとも発言した(港湾封鎖=船の出入りを制限し、物流や原油輸出を止める措置)。バンス氏は、週末にパキスタンで行われた第1回協議で「イランの交渉姿勢について重要な情報を得た」と語った。
バンス氏は、イランが核開発の野心(核兵器につながる核計画)を断念すること、ホルムズ海峡の再開(主要な原油輸送ルートの通航正常化)について、譲れない条件だと述べた。CNNは、ワシントン当局者が4月21日に期限を迎える2週間の停戦が終わる前に、イラン当局者との2回目の対面協議の可能性を協議していると報じた。一方、実現するかどうかは不透明だという。
また、ワシントンDCで15:00(GMT)に、レバノン大使ナダ・ハマデ氏とイスラエル大使イェヒエル・レイター氏が会談する点にも関心が集まっている。
取引とヘッジ(損失回避)での注意点
2025年4月のイラン港封鎖では、北海ブレント原油(国際原油価格の代表指標)が1バレル110ドル超まで急騰し、コールオプションの買い(上昇時に利益が出る権利取引)で大きな利益が出た。現在も似た構図だ。2026年4月上旬の報道では、イラン支援勢力による紅海での妨害で、CBOE原油ボラティリティ指数(OVX:原油オプションから計算する「価格の振れやすさ」)が2週間で15%上昇した。事態が悪化すれば昨年の急騰が再現される可能性があるため、原油先物のアウト・オブ・ザ・マネーのコール(権利行使価格が現値より高い安価なコール)の購入を検討する余地がある。
また、日経平均は2025年の交渉進展報道で2.5%上昇したが、緊張が再燃して1カ月以内に上げを失った。こうした動きは、前向きな地政学ニュースを過信せず、下落への保険(ヘッジ)を持つべきことを示す。例えばVIX先物(米株の恐怖指数VIXの将来値に連動する先物)は、18を下回る水準で推移しており、中東情勢が荒れた局面として知られる2019年のホルムズ海峡周辺の出来事当時の変動を踏まえると、相対的に割安とみられる。
中東危機では米ドルが買われやすい傾向があり(安全資産としてのドル買い)、2025年4〜6月期にも確認された。緊張が再び高まる中、ドルを高リスク通貨や資源国通貨に対して買う戦略は合理的だ。UUPのような通貨ETF(上場投資信託:株式と同じように売買できる投資商品)のオプションを使えば、ドル高への投資を効率よく行える。
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