アジア時間の取引でポンドは対ドルで1.3515付近まで上昇、リスク選好が支え

    by VT Markets
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    Apr 14, 2026

    英ポンドは火曜日のアジア時間、米ドルに対して1ポンド=1.3515ドル前後まで上昇し、リスクを取りやすい資産(株式など)を選好するムードが追い風となった。S&P500先物は月曜日に1%超上昇した後、横ばい。米ドル指数は98.30近辺と6週間ぶりの安値水準となった。

    GBP/USD(ポンド/米ドル)は月曜早朝に1.3380ドル前後まで下落した後に持ち直し、引けは1.3510ドル近辺(前日比+0.35%)だった。1.3500ドルを上回って取引されたのは、イラン情勢をきっかけとした売りが出た後では初めてで、2月下旬以来の高値を付けた。

    リスク選好とドル安

    同通貨ペアは4月上旬の安値1.3160ドル近辺から350pips超上昇し、年初来高値1.3870ドル近辺からの下落分の約半分を取り戻した。pips(ピップス)は為替の最小単位で、GBP/USDでは0.0001ドルのこと。今回の動きは、投資家のリスク選好の変化と、米ドル全般の下落が背景にある。

    米国が「ホルムズ海峡の封鎖」を発表したとの報道が週明け序盤のポンドの重荷となった。ホルムズ海峡は中東の重要な海上交通路で、封鎖は船の通行を制限する措置を指す。封鎖は月曜10:00AM(米東部時間)に始まり、イラン船籍の船やイラン港から出航する船舶の通行を止める狙いとされた。

    また、イランがウラン濃縮(核燃料に使うためウランの割合を高める工程)を放棄し、核開発計画を止めることを検討している可能性があるとも伝えられた。月曜日のGBP/USDは1.3457ドルで推移した。

    政策の違いと取引への示唆

    ただし、2026年4月14日時点の相場環境は、昨年の個別の地政学要因よりも金融政策の違いの影響が大きい。米国のインフレ率が3%超で高止まりしているため、FRB(米連邦準備制度理事会)は利下げ回数が従来想定より少なくなる可能性を示している。一方、英中銀(イングランド銀行)は弱い英国景気の下支えを目的に、より早い利下げが見込まれており、ポンドの重しになりやすい。

    この金融政策の違いを踏まえると、デリバティブ(株価指数や為替などを元にした金融商品)を使う投資家は、米ドルに対するポンド安に備える戦略を検討し得る。たとえばGBP/USDのプットオプション(将来、決めた価格で売る権利)を買えば、FRBがタカ派(インフレ抑制を優先し、金利を高めに維持しやすい姿勢)のまま米ドル高になった場合に備えやすい。足元の1カ月インプライド・ボラティリティ(オプション価格から逆算される予想変動率)は6.8%前後で、極端に高い水準ではなく、オプション購入による下落リスクの保険料は比較的抑えられている。

    想定外の材料に備える意味では、ロング・ストラドル(コール〈買う権利〉とプット〈売る権利〉を同じ条件で同時に買う戦略)も選択肢となる。相場がどちらか一方向に大きく動けば利益になりやすく、米英のインフレ指標や中央銀行の発言が市場予想から大きく外れた場合に効果が出る可能性がある。

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