銀(XAG/USD)は週明け月曜日に下げ幅を一部取り戻したが、米国とイランの衝突をめぐる悪材料を受けて週末に下方向へ窓を開けた(ギャップダウン)影響で、日中は最終的に0.33%安となる見通し。執筆時点では、日中安値72.61ドルから反発し、75.58ドルで推移している。
銀は、100日単純移動平均線(SMA:一定期間の終値平均を結んだ線)76.09ドルが上値抵抗(レジスタンス)となり、20日SMA(短期の平均線)73.28ドルが下値支持(サポート)となった。4日ぶり安値の72.61ドルは、75.50ドルを上回って引けたとしても、追加下落リスクを意識させる。
勢い(モメンタム)と注目材料
相対力指数(RSI:買われ過ぎ・売られ過ぎを示す指標)は中立水準付近で横ばいとなり、値動きの勢いが限られていることを示唆する。市場は火曜日発表の米生産者物価指数(PPI:企業が仕入れる段階の物価の変化を示す指標)を、次の材料として注視している。
価格が100日SMAを上抜けた場合の注目水準は、3月3日の安値が上値抵抗に転じた77.98ドル、続いて50日SMA(中期の平均線)79.21ドル。逆に20日SMAを下抜けた場合は、4月2日の安値69.58ドル、さらに3月23日のサイクル(一定期間の値動きの節目)安値60.95ドルが視野に入る。
オプションのポジショニングとブレイク水準
一方、76.09ドルの抵抗線を明確に上回って推移するなら、強気の合図としてコールオプション(将来、決められた価格で買う権利)の買いが意識されやすい。足元の工業需要も下支え材料となっており、直近の報告では太陽光パネルと5G(第5世代移動通信)関連での銀消費が、2026年1〜3月期に前年同期比8%増となった。こうした需給の強さが、上値目標の77.98ドル方向への押し上げ要因となり得る。
市場は判断に迷う兆しがあり、RSIが中立圏で推移している状況と整合的だ。CBOE銀ボラティリティ指数(VXSLV:銀価格の予想変動率を示す指数)は34近辺で推移しており、近い将来に大きな値動きが起きる可能性を示している。今週の米PPIが、膠着(こうちゃく)を破る材料になりやすい。
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