コメルツ銀行のトゥー・ラン・グエン氏、イランの人民元建てホルムズ海峡通航料構想はエネルギー貿易の再編につながりにくいと指摘

    by VT Markets
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    Apr 14, 2026

    イランがホルムズ海峡の通行料(通過時に支払う料金)を人民元(中国の通貨)建てで課す提案は注目を集めている。ただし当社は、これは大きな経済構造の変化というより、政治的なメッセージ(相手国への示威・牽制)とみている。「ペトロ人民元(原油取引を人民元で決済する動き)」という見方を強める一方、世界の通貨の資金移動(決済・送金の流れ)への直接的な影響は限定的だろう。トレーダーは、二次的な影響、つまり地政学リスク(国際政治・紛争に起因する市場リスク)の上昇や、心理で動く変動(ニュースで相場が振れやすくなること)に注目したい。

    当社が追ってきた「脱ドル化(ドル依存を減らす動き)」は、短期で起きるものではなく、数年単位で進む緩やかな変化だ。過去を振り返ると、SWIFT(国際送金ネットワーク)の2025年後半までのデータでは、人民元の世界決済シェア(決済に使われた割合)は5%強まで伸びた。伸びは大きいが、なおドルの規模が圧倒的だ。同時期のIMFのCOFER(各国中銀の外貨準備の通貨別構成データ)でも、ドルの準備通貨シェア(外貨準備での比率)は57%前後まで小幅に低下するにとどまり、根強さが確認された。

    Limited Impact On Global Currency Flows

    原油が世界貿易に占める比重が低下している、という見方は妥当であり、この流れは2025年も続いた。ホルムズ海峡を通過する日量約2,100万バレルに新たな通行料が課されれば摩擦(コスト増や手続きの負担)は増えるが、ドル支配を揺るがす仕組み上の脅威(構造的な変化)とは言いにくい。今回の動きは、西側の金融システム(米欧中心の決済・制裁の枠組み)への依存を減らすための選択肢を増やす、という政治的な意味合いが大きいという当社見方を補強する。

    デリバティブ(先物・オプションなどの派生商品)を扱うトレーダーにとって重要なのは、このニュースだけで「米ドル急落」や「人民元急騰」に大きく賭けることではない。むしろ今後数週間は、不確実性(先行きの読みにくさ)の高まりを取引する局面になりやすい。当社は、USD/CNH(米ドル/オフショア人民元。中国本土外で取引される人民元レート)などで、オプション(将来の売買権利)を使って短期の変動(ボラティリティ)を買う戦略、たとえばストラドル(同じ権利行使価格でコールとプットを同時に買い、上下どちらの大きな値動きでも利益を狙う手法)が有効と考える。

    この動きは、エネルギー価格にも新たなリスクを直接上乗せする。中東情勢に敏感なエネルギー市場では、通行料は要所(チョークポイント=物流の要衝)への新たな実質コストとなり、輸送コストと輸送リスクを押し上げる。実務的には、ブレントやWTIの先物(将来の売買価格を固定する取引)の期近(フロント月)コールオプション(上昇に備える買う権利)を買い、取り締まり強化(徴収の厳格化)や航行混乱に伴う急騰に備える、または利益機会を狙う手が考えられる。

    Trading Implications For Energy And Volatility

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